天皇制、戦争放棄、靖国、東京裁判、自衛隊、日米安保など日本の戦後史で議論され続ける問題に、貴重なアーカイブ映像とインタビューで切り込んだドキュメンタリー。監督は、「桜前線」で2006年グルノーブル国際環境映画祭芸術作品賞を受賞した渡辺謙一。2010年FIGRA映画祭歴史部門コンペティション参加作品。
ストーリー
冷戦期アメリカの庇護のもとで、第二次世界大戦の荒廃から経済的復興を遂げた日本。ソ連の崩壊、中国の市場開放、欧州統合、グローバリゼーションの波は、世界の中の日本のプレゼンスを高めるための“国際貢献”として、日本の政治の方向性を変更させた。日本は矛盾と曖昧さの国であるとよく言われるが、憲法にもその矛盾は見てとれる。自衛隊の存在と戦争および軍の保持を禁じた9条や、主権在民と天皇の地位の曖昧さなどである。本作は天皇の貴重な映像をはじめとする世界中から集めたアーカイブと、いまや鬼籍に入った政治家の田英夫や中川昭一など国内外の論客による秘蔵インタビューで、3本の軸と言える9条、天皇、そして軍隊について、日本の戦後史を問いかける。
スタッフ
監督、脚本、日本語字幕
渡辺謙一
ナレーション
フェオドール・アトキン
撮影
エマニュエル・ヴァレット
音楽
ジェローム・クレ
編集
ファブリス・タブリエ
録音
ステファン・ララ
プロデューサー
オリヴィエ・ミル
プロデューサー
渡辺クリスティーヌ
宣伝美術
追川恵子
字幕制作
平井かおり
制作協力
TBS
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- LE JAPON, L'EMPEREUR ET L'ARMEE
- 製作年
- 2009年
- 製作国
- フランス
- 配給
- きろくびと
- 初公開日
- 2015年8月8日
- 上映時間
- 90分
- 製作会社
- Arte France, Artline Films, Kami Productions
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]キネマ旬報社