監督
第88回アカデミー賞長編アニメーション部門に南米作品として初めてノミネートされた冒険アニメ。出稼ぎに出た父を探す少年は、やがて大人が抱える問題を目にしていく。色鉛筆や油絵具などのタッチを自在に使い分け、少年の旅路を彩る。セリフやナレーションを用いず、移民国家であるブラジルの風土を活かした音楽がストーリーを導いていく。監督は、広告のアニメーションやイラストを手がけてきたアレ・アブレウ。世界最大規模のアニメ映画祭、アヌシー国際絵アニメーション映画祭長編アニメーション部門で、2014年、最高賞に当たるクリスタル賞と観客賞を受賞した。
ストーリー
少年は両親とともに幸せに暮らしていたが、ある日突然父親が列車に乗ってどこかへ出稼ぎに出てしまった。少年は父を家に連れ帰ろうと、未知の世界へ出発。やがて少年は、酷使される農村や虚飾に満ちた暮らし、戦争を画策する独裁政権など、矛盾や問題を目にしていく。それでも少年は、旅路で出会った様々な人や、かつて父が奏でたフルートのメロディの記憶を頼りに、歩を進めていく。