キム・ゴウン
イリョン
コインロッカーに捨てられた娘と、彼女を育てた闇金業者の女との愛憎を活写したドラマ。育ての母のもと生きるために何でもしてきた娘は、初めて心惹かれた青年を殺すよう命じられ……。第68回カンヌ国際映画祭国際批評家週間出品作品。監督・脚本は、本作が長編初監督作となるハン・ジュニ。感情を殺して生きる娘を「その怪物」のキム・ゴウンが、韓国・仁川の暗黒街を牛耳る育ての母を「タチャ イカサマ師」のキム・ヘスが演じる。第16回東京フィルメックス・コンペティション部門および特集上映『未体験ゾーンの映画たち2016』にて上映。
地下鉄駅のコインロッカーに、へその緒がついたままの赤子が捨てられていた。入っていたコインロッカーの番号が10 番であることから、赤子は10という意味のイリョンと名付けられた。イリョンは、仁川のチャイナタウンで闇金業を営み裏家業の者から母さんと呼ばれる女のもとで成長。やがて彼女の右腕となり、生きるために何でもするようになった。ある日、父親が残した多額の借金を背負う青年ソッキョンのもとに取り立てに行ったイリョンは、不幸でもすれない彼の純粋な心に触れ、惹かれていく。しかし借金の返済の目途がつかず、母さんはイリョンに、ソッキョンの臓器を売るために彼を殺すよう命じる。
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