『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』開催地である豪雪地帯・越後妻有地域の里山に暮らす人々を追ったドキュメンタリー。「チョコラ!」の小林茂監督が5年かけ、雪かきを始め協同作業が欠かせない地での人々の結びつきを撮る。「チョコラ!」や小林監督が撮影した「阿賀の記憶」に携わった東京国際映画祭プログラミングディレクターの矢田部吉彦が、プロデューサーとして本作にも参加。「39窃盗団」の松根広隆が撮影を手がけ、日本映画撮影監督協会第24回JSC賞を受賞した。山形国際ドキュメンタリー映画祭2015正式出品作品。
ストーリー
新潟県の長野県境に近い豪雪地帯・越後妻有。独自文化を持つ村々が集まっており、今では十日町市などに統合されている。この雪深い土地に、近年、都会からIターン移住する者も多い。木暮夫妻も、東京から移り住んできた。古民家を譲り受け修繕する中で必要に駆られて茅葺きの技術を学び、見よう見まねで米を作っている。食卓には野山の恵みが並ぶ。松本夫妻は移住後工房を立ち上げ、草木染職人になった。二人並んで、山桜で染めた糸を手織りしていく。豪雪地帯のため、冬は来る日も来る日も雪かきに追われ、誰かと力を合わせないと生きていけない。茅葺きや稲刈りも協働作業だ。木暮さんのまわりには何かにつけ個性豊かな仲間が集まり、囲炉裏を囲んで宴をはじめる。お酒をかわしながら、歌と笑いに包まれていく。こうやって新しい形の結(ゆい)がゆるやかに形作られていく。そんなある春の日、一帯は大きな地震に見舞われ、木暮さんの家は全壊。木暮さんは再建を決める。
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