あるアトリエの100年
あるアトリエの100年
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あるアトリエの100年

2017年3月4日公開、110分、ドキュメンタリー/アート
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100年前のアトリエから発見された16ミリフィルムをもとに日本近代美術史を紐解くドキュメンタリー。1908年、洋画家・岡田三郎助が東京恵比寿に建てたアトリエ。そこに残された資料から、西洋美術を日本の風土に定着させた芸術家たちの足跡をたどる。演出は、「100年の谺 大逆事件は生きている」の山崎欽毅と「シロタ家の20世紀」CGの千原礼子。ナレーションは、「茄子 アンダルシアの夏」の小原雅一。

ストーリー

100年前のアトリエから発見された16ミリフィルムに、日本近代美術史の1頁が刻まれていた。1908年、東京恵比寿。繊細で情感豊かな美人画で知られ、黒田清輝、藤島武二らとともに、日本の洋画草創期を牽引した洋画家・岡田三郎助によって1軒のアトリエが建てられた。三郎助がアトリエの隣に創設した女子洋画研究所からは、有馬さとえ、森田元子、三岸節子、いわさきちひろ等を輩出した。三郎助は他にも東京美術学校(現東京藝術大学)、女子美術学校(現女子美術大学)、本郷洋画研究所で指導するなど教育に力を注ぎ、若い頃書生としてアトリエに住み込んだ古沢岩美、日本のガラス工芸を拓いた岩田藤七など、彼の教えを受けた芸術家たちはそれぞれの分野で活躍している。三郎助の妻・八千代は、小説、劇評、劇作などの分野で日本の女性の先駆けとなり、大正期にはこども劇団・芽生座を設立、第二次世界大戦後には女流劇作家育成のためアカンサスの会を結成するなど、演劇の発展にも尽くした。三郎助を支えた洋画家・辻永が、戦後、このアトリエを引き継いだ。辻は独特の筆致で描く風景画や細密な植物画を多数残す一方で、日展や光風会などで日本の洋画界をまとめる役割を果たした。残された作品や資料からアトリエの歴史を紐解けば、明治から大正、昭和と移り変わる時代のなか、西洋美術を日本の風土に定着させた芸術家たちの足跡が浮かび上がってくる。2016年秋、住む人もいなくなっていたアトリエは、三郎助の出身地である佐賀県に移築されることが決まった。

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作品データ

製作年
2016年
製作国
日本
配給
あるアトリエの100年上映委員会
初公開日
2017年3月4日
上映時間
110分
製作会社
イメージブレーン
ジャンル
ドキュメンタリーアート


[c]キネマ旬報社