ジェームズ・コバーン
Frint
「電撃フリントGO!GO作戦」の続篇で、脚本は前作にひきつづきハル・フィンバーグ、監督は「月世界宙がえり」のゴードン・ダグラス。撮影は「九月になれば」のウィリアム・ダニエルス、音楽は前篇にひきつづきジェリー・ゴールドスミスが担当した。出演はジェームズ・コバーンとリー・J・コッブが前作通り、ほかに「オスカー(1966)」のジーン・ヘイル。製作はソール・デイヴィッド。
アメリカはバージン群島で宇宙プラットホームの打ちあげに成功した。ところがそれに立ちあったトレント大統領(アンドリュー・デュガン)が何者かのために、瓜二つの男とすりかえられ連れ去られるという事件が起こった。その真相を知っているのはバージン群島の近くのファブラス・フェイス島に本拠をもち、世界征服を夢みるアマゾン団の幹部たちだけであった。だが現場にいたZOWIE(国際連帯秘密諜報機構)の主任クラムデン(リー・J・コップ)は何かしら怪しむところあって、フリント(ジェームズ・コバーン)に助力を求めに行った。4人の美女にかしずかれながら豪奢な邸に住むフリントは自分は死の谷へ1週間耐久修業に出かけるから、帰ってからでないと力になれないと言った。その留守中、クラムデンはニューヨークのレストランで食事していた時、アマゾン団の一味の美しい女リサ(ジーン・ヘイル)に麻薬入りの酒を飲まされ、醜態をさらす破目となった。そしてそれが写真となって偽の大統領に送られ、新聞にも出てしまい、クラムデンの地位もZOWIEも危機にさらされてしまった。それを知ったフリントは大急ぎでバージン群島のZOWIEの本部へ出かけた。しかしそのZOWIEの所長も世界征服を夢みる裏切者であった。フリントは間もなく、ソ連婦人飛行士がソ連を裏切りアマゾン団に加盟したこと、またソ連首相がアメリカの偽大統領と電話している事実をつきとめ、いよいよアマゾン団の本拠へ潜入する段どりとなった。一方ワシントンのZOWIE本部も、敵側が宇宙プラットホームを利用し、核兵器をもって地球を攻撃し世界征服をたくらんでいることを知った。核兵器を宇宙プラットホームへ打ちあげる時間が刻々と迫っていた。しかしフリントの絶妙な戦略はアマゾン団をあざやかに粉砕してしまった。
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