キャリー・ハミルトン
Wendy
若いアメリカ人女性の体験を通して現代の東京の姿を描いてゆく。製作総指揮はジョナサン・オルスバーグ。製作は葛井克亮とジョエル・チューバー、監督・脚本はフラン・ルーベル・クズイ、共同脚本はリン・グロスマン、撮影はジェームズ・ヘイマン、音楽はアラン・ブリューワーが担当。出演はキャリー・ハミルトン、田所豊(ダイヤモンド☆ユカイ)ほか。2024年10月、東京国際映画祭2023にて、4Kリマスター版上映。
ロックシンガーとして成功を夢見るウェンデイ(キャリー・ハミルトン)は、最近不運続きで、いっこうに芽の出ないニューヨークでの生活に嫌気がさしていた。そんな折、日本に住む友人からの手紙を受け取った彼女は、そこに日本ではアメリカ人のシンガーが人気がある、と書かれているのを見て、一度日本へ行ってみようと考えるのだった。しかし日本に到着してみると、頼りにしていた友人はタイへと旅立った後で、ようやくのことで“ガイジン旅館”なるものへ落ちつくことのできた彼女は、今度は金欠に悩み同宿のアリスの勧めから、ホステスのバイトを始めるが、いっこうに馴染むことができない。折から終電を逃し、屋台のラーメン屋で惨めな思いを抑える彼女は、そこでアメリカンロックに憧れるアマチュアロックバンド“ザ・ビーバップス”のメンバーと出会う。このバンドのリーダーでボーカルのヒロ(田所豊)との、言葉の行き違いからの誤解もあったが、度重なる偶然の出会いやヒロの熱烈なアタックもあり、2人はカップルになる。また他のメンバーの勧めもあり、ウェンディはこのバンドに参加することになった。とたんに彼らは“ガイジンボーカル”として一躍注目を浴び成功を収めるが、ウェンディの心には次第に疑問の思いが影を落としてゆく。これでいいのだろうか、東京は彼女を物珍しい外国人タレントという好奇の目で見るだけで、決して歌を評価しているのではない……。ウェンディはニョーヨークヘ帰る決意をする。“自分の歌を歌うべきよ”というウェンディの言葉に、ヒロは初めて日本語で自作の曲を演奏し、彼女を日本から送り出す。そしてウェンディもまた、自分の歌を歌うためにアメリカヘ帰ってゆくのだった。
Wendy
Hiro
Yoji
Kaz
Shun
Taro
Grandfather
Mother
監督、脚本
脚本
製作
製作
製作総指揮
撮影
音楽
美術
編集
字幕
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