サイデル・ガブテロ
Blanka
ヴェネツィア国際映画祭2015マジックランタン賞、ソッリーゾ・ディベルソ賞受賞のヒューマンドラマ。マニラの路上で暮らす孤児の少女ブランカは、母親をお金で買うことを思いつく。歌が得意な彼女は、盲目のギター弾きピーターから歌で稼ぐ方法を教わる。監督は、「モンゴル」で映画スチール写真を担当し、本作が長編監督デビュー作となる長谷井宏紀。ブランカ役にYouTubeがきっかけで本作に出演することになったサイデル・ガブデロ、ピーター役に実際に街角で流しの音楽家として活動していたピーター・ミラリのほか、ほとんどの出演者が路上でキャスティングされた。
孤児の少女ブランカ(サイデル・ガブデロ)は、窃盗や物乞いをしながら路上で暮らしていた。ある日、有名な女優が自分と同じ境遇の子供を養子に迎えたというニュースをテレビで見ると、“お母さんをお金で買う”ことを思いつく。そのころ、行動を共にしていた少年たちがブランカに意地悪をして、彼女のダンボールでできた小さな家を壊す。全てを失い、途方に暮れたブランカは、流れ者の盲目の路上ギター弾きピーター(ピーター・ミラリ)と出会い、彼に頼み込んで一緒に旅に出る。ブランカは辿り着いた街で“3万ペソで母親を買います”と書かれたビラを貼り、その資金を得るため盗みを働く。ピーターはブランカに歌でお金を稼ぐ方法を教える。ピーターが弾くギターの音に合わせてブランカが歌うと、街行く人々が足を止めた。二人はライブ・レストランのオーナーに誘われ、ステージの上で演奏する仕事を手に入れ、屋根のある部屋で暮らせるようになる。ブランカの計画は順調に運ぶように見えたが、彼女の身には思いもよらぬ危険が迫っていた……。
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