五代目坂東玉三郎
松山太夫
歌舞伎の名作をHD高性能カメラで収め、劇場で上映する〈シネマ歌舞伎〉の第30作。坂東玉三郎と中村勘九郎による情感豊かで幻想的な舞踊で魅せる本作は、遊女に思いを寄せる男の儚い恋を優美な踊りで表現している。2016年12月に歌舞伎座で上演されたもの。
傾城の松山太夫への恋しさのあまり、気が狂ってしまった椀屋久兵衛。まどろむうちに恋焦がれていた松山と再会し、2人は連れ舞をし、しばしの逢瀬を楽しむ。だが、松山は姿を消してしまい、九兵衛はすべてが幻だったと気づく。
撮影:岡本隆史
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