「愛のゆくえ(仮)」の木村文洋監督が、宗教・原発・家族をテーマに社会と個の関わりを問う人間ドラマ。新興宗教団体を母体とする政党の選挙戦に駆り出される則夫と大和。団体から離れた慈。三人は師である失踪したカリスマ的リーダー森山に再び会いに行く。脚本には批評家の杉田俊介らも参加。出演は「知らない町」の柳沢茂樹、「KOKORO」の長尾奈奈、「At the terrace テラスにて」の古屋隆太ほか。
ストーリー
3.11から数度目の夏を迎え、参議院選挙を控えた東京。新興宗教団体・種子の会で育った則夫と大和は、種子の会を母体とする政党・種子の党の選挙戦に駆り出される。原発の再稼働に目を瞑る政党。大和が活動に邁進する一方で、幼少期に核開発が始まった青森県・六ヶ所村に妹と父とを残してきた記憶に決着をつけられない則夫。則夫の母・悦子に残された時間も少なくなっていた。そんな中、かつて思いを抱いていた慈と再会する。彼女は種子の会から離れ、一人で子どもを育てていた。三人には、絶対的信頼を寄せる父親的存在がいた。それは、自衛隊派兵を機に失踪したかつてのカリスマ的リーダー・森山周だった。生きることに揺れ自立を実感できない三人は、幼少期からの師でもあり精神的支柱でもある森山に再び会いに行くことで、背けていた何かを取り戻そうとする。
スタッフ
監督、脚本、プロデューサー
木村文洋
脚本、プロデューサー
桑原広考
脚本、プロデューサー
中植きさら
脚本
杉田俊介
脚本
兼沢晋
撮影
高橋和博
撮影、照明
俵謙太
音楽
北村早樹子
編集
上田茂
録音、ミックス
葛西敏彦
録音
近藤崇生
助監督