ビル・ライス
Andre
<宿命の恋>の思い出の中に生きる1人の大学教授の姿を描く。製作・監督・脚本はこれが長編デビュー作のアンドリュー・ホーン、台詞は出演も兼ねるジム・ネウ、撮影はカール・テイテルバウム、音楽はエヴァン・ルーリーとレニー・ピケット、編集はスティーヴ・ブラウンとチャーリー・ビーズリーが担当。出演はビル・ライス、ローズマリー・ムーア、アラン・フレームなど。
19世紀ヨーロッパ文学の教授であるアンドレ(ビル・ライス)は、その昔、1人の女を溺愛した。女の名はローラ。アンドレにとっては彼女がすべてだった。しかし、身も心も捧げつくしたその恋は破れ、もはや過去の甘美な思い出の中に生きるしか、彼の生きる道はなかった。この現在を自分の人生として生きることができなくなってしまった彼は、遂に自殺を決意した。それは、死による愛の成就を意味した。しかし、その自殺も失敗に終わり、精神科医の診療に通う日々。その病院で、彼は1人の美しい看護婦ロイス(ローズマリー・ムーア)と出会った。2人は言葉少なにだが、確実に互いを理解しあった。いま1度、宿命の恋に身を賭けてみようと、アンドレはふと思う。しかし、ロイスには若い夫ボブ(アラン・フレーム)がいた。TVコマーシャルに出てきそうな理想的な夫だ。アンドレはロイスを想う。想わずにはいられないのだ。しかし、アンドレに、再び過去が蛛る。「僕がいたのはどこ?いまいる所は?思い出せる、過ぎ去った日々。あの頃の自分…。君に溺れ過ぎた。何を見ても思い出すのは君。…あれは本当の昔のことか。今も見える。今も聴こえる。あの過ぎた昔が-」
監督、脚本、製作
撮影
音楽
音楽
編集
編集
録音
台詞
字幕
[c]キネマ旬報社