武侠映画の巨匠キン・フーが宋時代の古典『西山一窟鬼』を映画化した武侠ファンタジー劇の4Kデジタル修復・完全全長版。学僧・雲青は写経のため、山奥の廃屋を訪れる。彼は近所に住む王夫人の宴席に招かれ、娘の楽娘と一夜を過ごし、強引に結婚させられる。出演は、「妻の愛、娘の時」のシルヴィア・チャン、「侠女」のシュー・フォン、「残酷ドラゴン 血斗竜門の宿」のシー・チェン。2016年ヴェネチア国際映画祭クラシック部門出品作品。
ストーリー
11世紀、宋の時代、戦乱の死者の鎮魂のための写経を頼まれた若い学僧・雲青(シー・チェン)。写経に集中できる静かなところを求め、崔という男から案内された山奥の城跡にある廃屋に行く。その夜、近所に住む世話好きな王夫人が雲青を宴席に招き、妖艶で美しい娘・楽娘(シュー・フォン)を見合わせる。酒に酔った雲青は楽娘と一夜を過ごし、強引に結婚させられる。新婚生活を送っていると、雲青の周りで奇妙な出来事が起こり始める。王夫人はあらゆる手を使って雲青の持つ経典を盗もうとし、楽娘は時おり現れる道士に対して神経をとがらせて恐れる。ある日、雲青は崔と二人で麓の村に向かい、居酒屋に立ち寄る。崔は酔っぱらうと「お前の女房は妖怪だ」と告げる。崔の酔いが醒めるまでの間、気晴らしに居酒屋の娘・依雲(シルヴィア・チャン)と散歩した雲青は、清楚で可憐な彼女に親愛の情を抱く。楽娘は雲青が依雲と会ったと知るや眉を吊り上げて怒り、雲青に金縛りの妖術をかけて部屋に閉じ込める。崔の言った通り妖怪だった彼女は、雲青が託された霊界を支配できるという経典を奪おうとしていた。それを阻止しようと現れた道士と壮絶な戦いが始まる。剣ではなく太鼓やシンバルの音で戦い、やがて……。