ルー・ヴェローゾ
マーシャル
アジアの気鋭の映画監督3人が、“アジアで生きる”をテーマに作り上げたオムニバス作品。帯広の牧場で働いていたマニーは、ある日突然、不法滞在者として祖国フィリピンに強制送還されることに……(「SHINIUMA Dead Hourse」)。「SHINIUMA Dead Horse」「鳩 Pigeon」「Beyond The Bridge」の3篇から成るオムニバス。出演は「ボーン・レガシー」のルー・ヴェローソ、「後妻業の女」の津川雅彦、「テラフォーマーズ」の加藤雅也。監督は「キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-」でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフィリピンのブリランテ・メンドーサ、「リバーズ・エッジ」の行定勲、カンボジア出身の女性監督ソト・クォーリーカー(「シアター・プノンペン」)。
【SHINIUMA Dead Hourse】真冬の北海道・帯広。ばんえい競馬のレースで当てたフィリピン人のマニー(ルー・ヴェローソ)は、札束を握ってご機嫌で帰路につく。ところが、彼が馬の世話をしている牧場に入国管理局の担当官が現れる。不法滞在者として捕えられたマニーは、本国に強制送還されることに。飛行機でマニラへ。さらに空港から長距離バス、ジープニー、バイクタクシーを乗り継いで故郷の村へ辿り着く。だが、既に家族は村を去っていて、泊まる場所もない。やむなく、サンタ・アナ競馬場の厩舎に潜り込むマニーだったが……。【鳩 Pigeon】マレーシアのペナン島。田中道三郎(津川雅彦)は、二階建ての大きな家でヘルパーたちに付き添われて暮らし、屋上の鳩舎で鳩を飼っていた。息子の雅夫(永瀬正敏)が月に一度、日本からやって来るものの、その態度は冷淡で、すぐに帰ってしまう。そんなある日、新しく雇ったヘルパーのヤスミン(シャリファ・アマニ)が、道三郎の世話をすることに。数々のトラブルを経験しながらも、次第に心を通わせていく2人。道三郎はヤスミンとその恋人アリフの手を借り、兄たちが戦死した海辺で、鳩を大空に放とうとするが……。【Beyond The Bridge】1992 年の着工から2年、破壊されていたプノンペンの“日本橋”が新たに完成した。橋の修復に携わった日本企業の社長・福田(加藤雅也)は、かつてカンボジアで過ごした日々を回想する……。橋の建設のため、カンボジアを訪れた福田は、美しい女性ミリア(チュムヴァン・ソダチヴィー)と恋に落ちる。結婚して日本で暮らそうと約束を交わす2人だったが、やがてクメール・ルージュが台頭。危険を感じた父親の配慮により、福田は単身、帰国することとなった。あれから20年。ミリアは生きているのか……?そんな思いを胸に、橋に佇む福田だったが……。