中井貴一
黒田啓介
『ラヂオの時間』などで知られる脚本家、三谷幸喜の映画監督8作目となるオリジナル作品。国民から嫌われ、史上最低の支持率を叩き出した総理大臣が記憶喪失になったことから巻き起こる騒動を描いたコメディ。主演の中井貴一ほか、ディーン・フジオカ、石田ゆり子、佐藤浩市など豪華キャストが脇を固める。
※結末の記載を含むものもあります。
病院のベッドで目覚めた男。記憶喪失に陥り、自分が誰なのかわからない中、そっと病院から抜け出すと、ふと見たテレビで、自分が国民から嫌われている内閣総理大臣の黒田啓介であることを知る。混乱を避けるため記憶喪失の事実を3人の秘書官以外には内緒で日々公務をこなすが、アメリカから大統領が来日することに。
黒田啓介
井坂
黒田聡子
鶴丸大悟
古郡祐
番場のぞみ
寿賀さん
スーザン・セントジェームス・ナリカワ
山西あかね
柳友一郎
大関平太郎
小野田治
南条実
古賀
野々宮万作
鰐淵影虎
八代
ジェット・和田
黒田篤彦
キャスター
牛尾
森崎
桜塚
戸波
サラリーマン
定食屋店長
高級レストラン店長
スナイパー
監督、脚本
製作
製作
プロデューサー
プロデューサー
ライン・プロデューサー
共同プロデューサー
撮影
照明
録音
美術
音楽
衣裳デザイン
装飾
編集
スクリプター
音響効果
VFXスーパーバイザー
色彩設計/色指定
テクニカルプロデューサー
美術進行
キャスティング
助監督
製作担当
製作担当
[c]2019フジテレビ 東宝 [c]キネマ旬報社
大金を掛けて宣伝をブチ込み続けた作品です。
その宣伝よりもなお面白ければ……と思って観に行ったわけですが、たとえば本物の米国大統領の訪日シーンを、日本人はみんな知っているだけに、まぁなんというか、映画の中の「チープ感&ニセモノ感」が半端ではなく、結局のところ、宣伝だけ見てれば充分な映画と思いました。
そんななか、中井サンも小池サンも安定した演技を楽しませてくれましたが、残念なことにダイコン役者ぶりが目についたのがディーン・フジオカ。
彼はすごい美男子で、ファンもさぞかし多いのだろうと思いましたが、セリフの多くが「セリフセリフ」していて、必死で「噛まないように頑張っている印象」ばかりが残りました。
一度、完全にセリフを消化して、自分の言葉としてセリフを発することができないものかと、もどかしく思え、この人がなにかを言うたびにシラケてしまうのです。
もはや演技以前の問題で、残念でなりませんでした。
もう一人、映像映りは抜群でもセリフがダイコンだったのが寺島某。
外観は存在感抜群の役者ですが、この年齢でこのキャリアで、こんなに下手で良いのかと残念でなりませんでした。
三谷監督って、人間関係において、馴れ合い感覚がすごく強い人なのではないのかな、という感触が強く印象つけられました。
もしも実際は違うなら、ごめんなさいなのですが。
※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。
【賛否両論チェック】
賛:嫌われ者の首相が記憶喪失で善人になってしまうドタバタ劇の連続に、思わず笑ってしまう。そんな中でもふと垣間見える熱い人間ドラマに、観ていて心が温かくなる。
否:展開はかなり無理がある感が否めず、現実味はない。
他人の気持ちを省みてこなかった嫌われ者の総理大臣が、投げられた石が原因で記憶喪失になってしまい、3人の秘書達がそれを隠すために悪戦苦闘するというとっても斬新なコメディに、観ていて思わず笑ってしまいます。
そして形はどうあれ、初めて優しい心を持った主人公が、家族や周りの人々、そして国民のために動き出そうとする姿は、コミカルな中にもどこか胸を打つものがあるから不思議です。個人的には、木村佳乃さん演じるアメリカ大統領の演説がすごくステキでした。
また三谷幸喜さんの作品といえば、毎回お約束の超豪華キャスト。本作でも田中圭さんに始まり、ちょっとしたシーンで
「えっ、ここでこの人!?」
というような豪華な方々が出演されているので、その辺りも必見です。
クスッと笑ってグッとも来る、そんな作品といえそうです。