フォルカー・シュペングラー
August
ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの劇場未公開作を渋谷ユーロスペースで国内初上映。革命への理念を持たず、目先のスリルだけを追い求める“第三世代”のテロリストたちが、企業と警察の煽動に乗って誘拐事件を起こす。出演は「13回の新月のある年に」のフォルカー・シュペングラー、「ミモザの島に消えた母」のビュル・オジエ、「マリア・ブラウンの結婚」のハンナ・シグラ、「ダウンサイズ」のウド・キアー。ファスビンダー自身は、製作、監督、脚本、撮影の4役を兼任。
意志と表象としての世界。彼らも我々も、もはや何も理解できない。理解しようとはしない。暴力で構成された社会に曝され、支配され、共感し、欲望し、絶望する。怒りと悲しみとおかしみが横溢するこの世界は、とっくに壊れている。革命への理念を持たず、ただ目先のスリルだけを追い求める“第三世代”のテロリストたち。彼らは企業と警察に利用され、その煽動に乗って誘拐事件を起こす……。言葉と音の叛乱。ファスビンダーが放つ“最も難解で自由な作品”。
August
Hilde Krieger
Susanne Gast
Rudolf Mann
Edgar Gast
Petra Vielhaber
P. J. Lurz
[c]キネマ旬報社