過激なパフォーマンスを繰り広げ全身でハードコアを体現した伝説のパンクロッカー、GGアリンの家族に焦点をあてたドキュメンタリー。1993年に急逝した彼の魂を引き継ごうともがく兄、温かい眼差しで子供たちを支える母のたくましく生きる姿を映し出す。ミュージシャン、トミー・シーバッチの生涯を追った「Tommy」(未)や、映画「ドッグヴィル」撮影現場の裏側をとらえた「メイキング・オブ・ドッグヴィル~告白~」を手がけたサミ・サイフ監督が、ロック史上最大の破壊者GGアリンの家族の物語を記録した。
ストーリー
アメリカ・ニューハンプシャー州に生まれ、父親にジーザス・クライスト・アリンと名付けられ、その後ロックンロール史上最も凄まじいヴォーカリストとなったGGアリン。ライヴで大流血、汚物を撒き散らして客に襲いかかり、通報されて警察から全裸で逃走するという過激なパフォーマンスを展開し、ロック史上もっとも見事な変質者と評される。1993年、ニューヨーク・マンハッタンでのライヴの翌日にヘロインの過剰摂取により急逝。36歳だった。それから20数年、彼の母アリータと兄のマールはGGの死に向き合いながら生きている。世界中のファンが追悼で墓を訪れ汚物を撒いて帰っていくのに嫌気がさし、墓を移したいと考えるアリータ。そんなGGの姿は、母親が知る真の息子の姿ではなかった。一方兄マールはGGのバンドThe Murder Junkiesを継続。GG関連のマーチャンダイズを細々と展開させ、音楽活動や汚物アートに勤しんでGGの魂を受け継ぎ、続けようともがいている。暴力的な父親に支配された幼少期を過ごし、薬物と暴力にまみれしばしば刑務所に入ったGG。母アリータと兄マールは、今の自分と、互いに共通する過去との接点を探りながら暮らす。
スタッフ
監督
サミ・サイフ
製作
スタイン・ボー・ジェンセン
製作
シグネ・レイク・イェンセン
撮影
アンダーズ・ルフステッド
編集
マーティン・シェイド
サウンド・デザイン
ハンス・ムラー
グラフィック・デザイン