リートリス・ジョーイ
Judith_Nichols
アーネスト・パスカル氏作の小説を映画化したもので、イヴ・アンセル女史とレノア・コフィー女史とが脚色し、「沈黙(1926)」「東へ向く三つの顔」と同じくルパート・ジュリアン氏が監督した。主役は「混線花嫁」「勝利者(1925)」等出演のリートリス・ジョーイ嬢が演じ、相手役は「囁く電線」「快傑義涙」等出演のエドモンド・バーンズ氏が勤め「昨日への道」出演のジュリア・フェイ嬢を始め、ロバート・エディソン氏、ヘレン・サリバン嬢、チャールズ・クラリー氏等が助演している。
一獲千金を夢見てロナルド・マツケーンはニューヨークに出て来て働いていたが、彼がシカゴに残して来た恋人のジユデイス・ニコルズは伯父の遺産を得ることになったので、莫大な財産が手に入ると大喜びでニューヨークにやってきたが、彼女が貰った遺産はただの9ドル43セントだった。虚栄にあこがれたジユデイスは友人のドロシー・ホバートの紹介で、富豪ギルスビーに近づきになった。そして恋人ロナルドに物質上の援助をしてくれるように頼んだ。胸に一物あるギルスビーは一先ずジユデイスの願いを容れ、ロナルドとジユデイスとを結婚させ、株式市場でロナルドの後援をして彼に巨万の財を積ませた。それからギルスビーはロナルドを富豪未亡人アン・ブロデリックに紹介した。妖艶な未亡人の魅惑に心を惹かれたロナルドの様子を見たジユデイスは、口惜しさ腹立たしさのあまりにギルスビーに頼んでロナルドが破産するように仕向けて貰った。とはいうもののジユデイスは矢張りロナルドを愛して居た。破産させられたロナルドはギルスビー邸を訪問してその処にジユデイスの姿を発見して怒気を発し、彼女を打倒せんとしたが、彼は自分が深くジユデイスを愛していることを自覚したのだった。黄金の魔力に眼盲いていた2人はかくて真の愛に目覚め、過去の一切を振り棄てて新しい生活へ入った。
Judith_Nichols
Ronald_McKane
Dorothy_Hobart
Anna_Broderick
Sanford
Lawyer
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