ケイト・ン
トントン
「天命」をテーマに、4人の男女の人間模様を描いた日本・香港合作映画。目の難病を患った写真家のリサ、香港出身の人気歌手・山本一樹、映画関係で働くトントン、人気俳優のゲン。彼らが日本と香港での出会いを経て、人生の新たな一歩を踏み出していく。出演はネットドラマ『口岩Channel ―不想結婚的男人』のケイト・ン、「収脚印(フット・プリント)」のホセ・ホー、ネットドラマ『微象』のココア・チョウ。
リサ(ココア・チョウ)は、日本で活動する著名な写真家。だが、目の難病に冒された彼女は、徐々に失明することを知り、香港出身の人気歌手・山本一樹(ジャック・チョウ)の愛を受け入れられずにいた。一方、映画関係の仕事をするトントン(ケイト・ン)は、両親が経営するバーで、人気俳優の道山原ことゲン(ホセ・ホー)と出会い、恋に落ちる。その後、香港へ渡るトントンとゲン。だが、ゲンが出演した映画でベッドシーンを撮影した際、女優と写真を撮ったことが原因で、トントンの誕生日に喧嘩してしまう。傷心のまま単身、日本へ戻るトントン。しかしゲンも、マネージャーで親友のジェイコブ(ローランド・リョン)に紹介された音楽プロダクションのオーディションを受けるため、再び日本へ。そこで、ゲンは山本と再会。2人はかつて、共に音楽を学んだ間柄だった。ところが、山本がゲンの作った曲を自分の曲として発表し、新人コンテストに優勝。それがきっかけとなり、スターの地位を築いていたのだ。以来、音楽の道を諦めたゲンは、香港に戻って俳優の道を歩んでいた。だが、山本は謝罪の代わりに、自分とコンビを組めば将来が約束されると豪語。ゲンはその申し出を断る。その頃、リサとトントンはバーで出会い、交流を深めていた。リサの目の病気を知ったトントンは、“美しいものを残したい”という彼女の願いを理解し、写真を教えてくれるよう依頼。お互いの写真を撮り合う2人の間には、次第に友情以上の感情が芽生えていく。リサとの交流を通じて、ゲンの仕事に対する姿勢を理解したトントンは、父のバーで待ち合わせるが、そこへリサと山本も姿を現す。4人が揃ったその時、店内のテレビで山本の浮気問題が報道される。これに動揺したリサはバーを飛び出すが、店外に待ち受けていたマスコミのフラッシュを浴びてしまう。その場を救おうとするトントン。その瞬間、事故が起こり……。
[c]キネマ旬報社