パット・オブライエン
Rush_Blake
「ワンダー・バー」「フットライト・パレード」のディック・パウェルが「失踪者三万人」「狂乱のアメリカ」のパット・オブライエン、及び「空中レヴュー時代」「ゴールド・ディガース」のジンジャー・ロジャースと共演する音楽映画で、「劇場王ブラウン」「赤陽の山路」と同じくレイ・エンライトの監督したものである。原作はポール・フィンダー・モスとジェリー・ウォルドの合作で、「世界大洪水」のウォレン・ダフがハリー・ソーバーと協力して脚色し、撮影には「女性二重奏」「笑う巨人」のシッド・ヒコクスが当った。助演者の主なる者は「ラジオは笑う」のミルス3兄弟、「虹の都へ」のラジオ・ローグスの3人組、それからアレン・ジェンキンス、グラント・ミッチェル、等。作詞作曲は「ムーラン・ルージュ」「四十二番街」と同じくハリー・ウォーレン、アル・ダビンの協力になった。
ラッシュ・ブレイクはラジオのアナウンサーであるが失敗を仕でかしたので馘になった。所が彼はホリウットのナイトクラブでクレイトンという若い歌手を発見し、彼をニューヨークへ連れて行き、ラジオへ出そうとした。所がクレイトンは試験に偽声を使ったので其の為めに失格する。然し彼の天性の声の良さを認めたカルロンタ石鹸会社専属のラジオ歌手ペギーはラッシュと計って、巧みに会社を陥れ、クレイトンをラジオに出す事となった。するとクレイトンは一夜にして女性の憧れの的とまでなったので、会社側では彼の人気の落ちるのを恐れて、彼とペギーとの接近を妨げる様にした。その上に、2人の結婚を防ぐ為めに離間策を講じ、遂にはラッシュの計略で、クレイトンがある映画女優と婚約したとまで主張した。ペギーはこれを本当にクレイトンに裏切られたのだと思い、町から出て行く。だが一方、クレイトンもこのいざこざの結果、醜聞の種となる。そして、これも色々の政策の犠牲になった事を憤慨の結果、出て行ってしまう。こうなると流石のラッシュも気の毒になって、今度はクレイトンとペギーとの間をまとめてやる気になり、あるキャフェの支配人にクレイトンを雇ってやる事を勧誘した。しかし肝心のクレイトンはラジオを止めて以来ずっと意気があがらずに、その出来栄えが良くない。ラッシュの計いでこの場に来合せていたペギーは、堪りかねて舞台に上って、共に歌ってクレイトンを助けてやる。これに元気づけられたクレイトンは忽ち大いに歌いまくったので、ここに彼は完全にヒットした。そしてその後、2人は再びラッシュの助力でラジオに共々に出る事になったが、ラッシュはもう2人の邪魔をすまいと誓って、新しい活動の天地を求めて1人カリフォーニアに去って行った。
Rush_Blake
Clayton
Peggy
Pete
Sharpe
Brockman
Marge
Tappan
Secretary
監督
原作
原作
撮影
作曲、作詞
作曲、作詞
台詞
脚色
脚色
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