野薔薇
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野薔薇

1926年公開
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「当たり狂言」「女王蜂」に続くグローリア・スワンソン嬢主演映画で嬢のパラマウント社に於ける最後の作品である。ジェームズ・アシュモア・クリールマン氏とフランク・ヴリーラン氏とが特にスワンソン嬢のために合作し更にクリールマン氏が改訂しJ・クラークソン・ミラー氏が脚色した台本によって「豪雨の一夜」等に出演したリチャード・ロツソン氏が監督に昇進しての処女作品で、スワンソン嬢の相手役は「海行く恋」「さすらいの人々」等出演のユージーン・オヴライエン氏が勤め、ウオルター・ゴス氏、ヘレン・ダンバー嬢、ジョン・ミルターン氏等が共演している。

ストーリー

ブライアン・オールドンという金持ちの青年はニューヨークの上町に住んでいて南米にある事業をしていたが大みそかの晩に貧乏町の踊女オーキッド・マーフィーと知り合いになり彼女の素朴で単純な性格が気に入り彼女を愛する様になった。オーキッドにバデイーという弟があったが彼は以前自分の愛していた女を上町の金持ちに奪われたことがあったので金持ちの男という者は皆女をおもちゃにして後は塵芥の如く捨てるものと考え常に姉オーキッドの身の上を気遣っていたその後ブライアンは商用で南米へ行かねばならなかったので伯母のアガサに頼んで留守の間にオーキッドに行儀作法を仕込んでもらうことにした。伯母は「淑女という者は悦しくても悲しくても自分の感情をあけすけに露骨に現すものではない」と云って彼女を教育していたので彼が旅行から帰った時にはオーキッドの態度や言葉は自然虚偽的なものとなり人間らしいところが無くて極めて冷淡な人間のように思われた。是がためブライアンは遂に彼女との婚約を破ろうと決心したが、その晩図らずもバデイーがオーキッドの部屋へ飛び込んで若しブライアンが彼女と結婚しないならば即座に彼を殺すと云いだしたのでオーキッドは驚いてブライアンを救おうと真心から結婚を迫ったので彼はやむを得ず結婚を承諾してその場は無事にすんだ。ところが今度はオーキッドが彼の恋心を怒り怒罵の声を上げて彼を詰ったので、ブライアンはその処に人間としての彼女の真面目を見いだして喜びの中に彼女と結婚したのである。

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作品データ

原題
Fine Manners
製作年
1926年
製作国
アメリカ
配給
パラマウント支社
初公開日
1926年
製作会社
パラマウント映画


[c]キネマ旬報社