監督、編集
自分のありのままの姿を受け入れてもらいたいとの思いから意を決して親と向き合う2人の若者を追ったドキュメンタリー。自分がゲイであることを誰にも言えずに過ごしてきた男性と、カミングアウトするも10年以上も親に受け入れられないレズビアンの女性に密着。日本を拠点に、主にテレビドキュメンタリーの演出に携わる中国出身の房満満が監督を務める。東京ドキュメンタリー映画祭2019短編部門グランプリ受賞作。
ストーリー
かつて同性愛が“犯罪”と見なされ、旧い社会通念が根強く残る中国。1993年、江蘇省に生まれた谷超(グーチャオ)は、一家の長男として大事に育てられた。中学校の時、ゲイであることを自覚するも、親も含め誰にも言えず日々を過ごす。その後、母親が癌を患い、谷は何度も本当のことを伝えようとしたが結局は伝えられないまま母親を亡くす。地元の名門校・蘇州大学を卒業し、上海の学習塾に就職。自分がゲイであることを周囲に言えない状況はなおも続いた。そんななか、父親は立派に育った長男の幸せを願い、しきりに結婚を話題にするようになる。教員資格の認定試験を控える谷は、仮面を被った生活に疲れ果て、父親にカミングアウトすることを決意する……。上海に暮らす安安(アンアン)は、中学生の時にレズビアンであることを自覚し、19歳で母親にカミングアウト。だが、母親に受け入れてもらえないまま32歳になった。「女性は結婚しないと幸せになれない」と言う母親とは、何年経っても平行線のまま。現在、パートナーの丹丹(ダンダン)と暮らす彼女は、同性愛者支援団体の支えを得て、改めて母親を説得しようとするのだが……。
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作品データ
[c]テムジン
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