異色の政治活動家・鈴木邦男の素顔に迫るドキュメンタリー。かつては新右翼の教祖と呼ばれ、数奇な運命を生き抜いてきた鈴木の思想遍歴を辿りながら、作家や元赤軍関係者、元オウム真理教信者ら政治・宗教の境界を超えて様々な人たちと交流を続ける姿を追う。監督は「ナオトひとりっきり Alone in Fukushima」の中村真夕。出演は、鈴木邦男、作家の雨宮処凛、拉致被害者家族会の元副代表・蓮池透、元日本赤軍で映画監督の足立正生、一水会代表の木村三浩、麻原彰晃の三女・松本麗華、元オウム真理教の幹部・上祐史浩。
ストーリー
1943年に生まれ、生長の家の信者の家に育ち、早稲田大学では左派学生と闘ってきた生粋の右翼活動家・鈴木邦男。17歳の時、同い年の愛国党党員・山口二矢が、当時の日本社会党党首・浅沼稲次郎を刺殺する映像を見て“愛国”のために身を捧げることに目覚める。大学時代には、今の日本会議の前身となる全国学協の代表までのぼりつめるが、まもなく失脚。その後、新聞社に就職するが、右翼運動に自らが引き入れた早稲田大学の後輩・森田必勝が25歳にして三島由紀夫と自決したことに衝撃を受け、政治団体・一水会を立ち上げる。政治的・思想的な挫折と葛藤を繰り返す中で見えてきたのは、自らが訴えてきた「愛と正義」、「愛国心」でさえも疑い、そして異なる意見や価値観を持つ人たちの言葉に耳を傾けることであった……。
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