監督、製作、撮影、編集
官民協働の刑務所“島根あさひ社会復帰促進センター”に2年間密着し、処罰ではなく回復を目指すその実情に迫ったドキュメンタリー。日本で唯一、“TC” というプログラムを導入し、受刑者同士の対話をベースに犯罪の原因を探り、更生を促すその実態とは。監督は「トークバック 沈黙を破る女たち」などで米国の受刑者を取材してきた坂上香。
ストーリー
“島根あさひ社会復帰促進センター”は、警備や職業訓練などを民間が担当する官民協働の新しい刑務所だ。ドアの施錠や食事の搬送は自動化され、ICタグとCCTVカメラが受刑者を監視する。しかし、その真の新しさは、日本で唯一“TC(Therapeutic Community=回復共同体)”というプログラムを導入している点にある。それは、受刑者同士の対話をベースに犯罪の原因を探り、更生を促すもの。なぜ自分は今ここにいるのか? いかにして償うのか? 彼らが向き合うのは、自らが犯した罪だけではない。幼い頃に経験した貧困やいじめ、虐待、差別などの記憶。痛み、悲しみ、恥辱や怒りといった感情。そして、次第にそれらを表現する言葉を獲得していく……。
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作品データ
[c]2019 Kaori Sakagami
[c]キネマ旬報社