太平洋戦争末期、日本で唯一の地上戦となった沖縄。当時の体験者や専門家の証言、米軍が撮影した記録フィルムなどから、その実態を明らかにするドキュメンタリー。20万656人もの戦死者を出し、県民の3人に1人が死亡したとも言われる戦闘の真実とは。ナレーションを務めるのは、「ダンスウィズミー」の宝田明、「一粒の麦 荻野吟子の生涯」の斉藤とも子。監督は「朝日のあたる家」の太田隆文。
ストーリー
太平洋戦争末期、日本で唯一の地上戦が行われた沖縄。その凄惨な戦闘をほとんどの日本人は知ることなく、75年の年月が経とうとしている。本土に疎開する子どもたちを乗せた船がアメリカの潜水艦によって撃沈され、1482人が死亡した対馬丸の悲劇。嘉数高地の戦いでは、多くの日本兵やアメリカ兵が戦死。陸軍司令部のあった首里城の攻防。さらには渡嘉敷島で起こった集団強制死。そして、摩文仁の丘での牛島司令官の自決。だが、戦闘はそこで終わらなかった……。戦死者20万656人。県民だけを計算すると、当時の人口の3人に1人が死亡したことになる。その戦闘はどのようにして始まったのか? その中で住民が見つめたものとは?沖縄戦体験者12人の証言と専門家8人による解説、米軍が撮影した記録映像を駆使して、その全貌を解き明かす。