ウェンデル・コーリー
Chet_Chester
ホノルルの貧民街が舞台の犯罪映画。現地ロケが行われた。監督は「レイテ沖海空戦 永遠の海原」のジョン・H・オーア。脚本はスティーヴ・フィッシャー、撮影はジョン・ラッセル。音楽はR・デイル・バッツが担当、有名な原住民合唱団カウマカピリ・クワイアが特別出演する。出演は「腰抜け列車強盗」ウェンデル・コーリー、「七年目の浮気」のイヴリン・キースのほか、エルザ・ランチェスター、ジェシー・ホワイト、マリー・ウィンザー、ナンシー・ゲイツら。
チェット(ウェンデル・コーリー)はホノルル1のホテルを経営していた。が、暗い過去が彼にのしかかってきた。昔、関係のあったギャングのボス、スリムがホノルルに現れ、彼を強迫したのだ。チェットが脱走兵だったのを知っていた。中国娘サリーがスリムを射殺した。チェットを愛するあまりだ。その頃、当のチェットは、自分が作曲したポリネシアン・ラプソディを発表し、好評を博していたが、サリーの罪をかぶろうと決心した。ロサンゼルスで、その曲を聞いたのが、ドナ(イヴリン・キース)だった。彼女は作曲者は真珠湾で戦死したはずの夫ではないかと考えた。結婚後3日で夫を戦争にとられたのだ。――ホノルルで、夫かも知れぬ男は、殺人犯として判決を待っているのだ。ドナはホノルルへ飛び、警察でダン警部に訳を話した。翌日会わせてもらえることになった。空港からの途中で友達になったタクシーの女運転手リダの案内で、ホノルル見物に出かけた。チェットの邸を一目見ようとした。玄関には見知らぬ男ロジャーが現れた。彼は殺されたスリムの相棒で、サリーを殺してきたのだ。ドナはサリー殺しの唯一の証人にされた。チェットはサリーが殺されたと知り、脱走し、”ヘルズ・ハーフ・エイカー”と呼ばれるスラム街に潜入した。犯人を探すためだ。ドナはロジャーに追われ、ダンサーに身をやつし、チェットを探して、例のスラム街に入った。やっと見つけだした。やはり、夫ランディだった。しかし何も知らぬ息子のために、ランディはやはり死んだことにしようと彼女は思った。チェットは息子があることは知らなかった。彼はロジャーの居場所を探りあて、命とひきかえに警察の手に渡そうと決心する。うまくおびきだしたが、撃たれ、倒れた。逃げたロジャーも、警官隊の銃撃で路上に長くなった。
Chet_Chester
Dona_Williams
LIda_O'Reilly
Rose
Sally_Lee
Ippy
Tubby_Otis
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