エドモンド・オブライエン
Arnie_Seeger
ドロシー・B・ヒューズの原作をジャック・レアードとスタンフォード・ウィットモアが共同で脚色、「殺人者たち」のドン・シーゲルが監督したギャング映画。撮影はバッド・サッカリー、音楽はベニー・カーターが担当した。出演は「5月の7日間」のエドモンド・オブライエン、「リバティ・バランスを射った男」のヴェラ・マイルズ、「殺人者たち」のノーマン・フェル、「ベンガルの槍騎兵」のJ・キャロル・ナイシュのほかに、ロバート・カルプ、ジーン・レイモンド、ブレンダ・スコットなど。
ハリー(ロバート・カルブ)は死んだといわれる兄貴分のデブリン(ジーン・レイモンド)の遺体に別れを告げるために、南部の淋しい町にやってきた。死体は自動車事故のため人相もわからないほどだった。ハリーはデブリンから指示をうけていた小切手を、駅のロッカーから取りだした。それには、シーガーと署名してあった。彼はハリーの属している組織のボスで、デブリンは彼の一の子分だったが、シーガーの妻ロイス(ヴェラ・マイルス)に密通していたデブリンはシーガーが犯した公金横領の証拠として小切手をタネに、ボスを脅迫するつもりだった。ハリーはデブリンがシーガーに殺されたと判断、シーガーの滞在するニュー・オーリンズへフランス移民のピコー(キャロル・C・ナイシュ)の車に便乗して行った。シーガーのホテルに行くと、ロイスだけがおり、彼女はデブリンを利用して夫と離婚するのが実際の目的だったといいデブリンが死んでも小切手の脅迫はできる、そうすればハリーと2人で逃げようと誘いをかけた。翌朝、シーガーが帰ってきた。ハリーはシーガーと2人きりで談判した。彼は払うと約束した。が、ハリーは暴漢に襲われ、辛うじてピコーの所にたどりついた。そしてロイスを呼び寄せた。ところが驚いたことに、死んだはずのデブリンがついてきた。彼は惨死を装って大金を手に入れる計画をうちあけた。ハリーは激怒したが、反抗する力がない。約束の日、ハリー襲撃失敗を知ったシーガーは小切手と引きかえに金を渡したがその直後、政府の調査官に逮捕された。また、ハリーを射とうとしたデブリンも、調査官の一弾に倒れた。その死体に、ロイスはしがみついて泣いた。
Arnie_Seeger
Lois_Seeger
Harry_Pace
Uncle_Picaud
Whitey_Devlin
Gaylord_Grebb
Celine
Otis_Honeywell
[c]キネマ旬報社