監督、プロデューサー
東西冷戦時代のソ連で、人間の宇宙飛行が可能か検証するため宇宙空間へ送り出された犬のライカを軸に、人間と犬との間の現実を映し出すドキュメンタリー。アーカイブ映像と地上の犬目線で撮影された映像を通し、犬を取り巻く社会のエゴや理不尽な暴力を描く。監督は、ドキュメンタリー作品を手がけてきたオーストリア出身のエルザ・クレムザーとドイツ生まれのレヴィン・ペーター。2019年ロカルノ国際映画祭にてヤング審査員特別賞、フィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント部門ISPEC 特別賞を受賞。
ストーリー
東西冷戦ただ中の1950年代、ソビエト連邦は宇宙開発に向けて様々な実験を繰り返していた。人間の宇宙飛行が可能か検証するために数十回に渡り犬を宇宙空間へと送ったスペース・ドッグ計画もその一つ。1957年、モスクワの街角を縄張りにする野良犬だったライカは人工衛星スプートニク2号に乗せられ、地球生まれの生物として初の軌道飛行を達成。しかし彼女は生きて戻ることはなかった。死因は諸説あるが、打ち上げ後のストレスと高熱が有力視されている。時が移り、モスクワの犬たちは今日も苛酷な現実を生き抜いていた。街には、ライカは霊として地球に戻り、彼女の子孫たちと共に街角をさまよっている、という都市伝説が生まれていた。宇宙開発、エゴ、理不尽な暴力、……犬を取り巻くこの社会を、ソ連の宇宙開発計画のアーカイブと地上の犬目線で撮影された映像により映し出す。
スタッフ
監督、プロデューサー
レヴィン・ペーター
ナレーション
アレクセイ・セレブリャコフ
共同製作
アンネカトリン・ヘンデル
撮影監督
ユヌス・ロイ・イメル
音楽
パラドックス・パラダイス
編集
ヤン・ソルダット
編集
ステファン・ベヒャンガー
録音
サイモン・ピーター
録音、音響効果
ジョナサン・ショア
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Space Dogs
- 製作年
- 2019年
- 製作国
- オーストリア=ドイツ
- 配給
- ムーリンプロダクション
- 初公開日
- 2021年6月12日
- 上映時間
- 91分
- 製作会社
- Raumzeitfilm Produktion=It Works Medien
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]Raumzeitfilm
[c]キネマ旬報社