ひとときの情火
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ひとときの情火

1926年公開
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「ウインダミア夫人の扇」「放埓新療法」「六人の嫌疑者」等出演のアイリーン・リッチ嬢主演映画でWB社新監督ウォルター・モロスコ氏が監督したもの。台本はモロスコ氏自らフィル・クライン氏と共同して執筆した。リッチ嬢の相手役は「奥様お耳拝借」「愁いの明星」等出演のハントリー・ゴードン氏と「霊魂の叫び」「混線花嫁」等出演のヴィクター・ヴァルコニ氏が演じ、パート・マーバー氏、エヴェリン・セルビー嬢、ロバート・シェーブル氏、カラ・パシャ氏等が助演している。

ストーリー

米国少壮外交官たるホワード・レークは命を受けて、ハンガリーの首都ブダ・ペストに赴いた。歓楽の都に住むことになるとホワードは、浮気っぽい妻のドゥニイズがいろいろな艶聞を立てることを防ごうとすれば、自分の職務を殆ど怠って仕舞わねばならぬことに気づいた。最初に彼女が気粉れの恋をしたのは美貌の軍人だったが、2人目は25歳の青年でドゥニイズに夢中になって身を誤りかけたのをホワードが救ってやった。第3番目の相手はある立派な料理店に勤めている若いヴァイオリニストのテイド・アドリアンで、この度はドゥニイズは少なからず興味を抱き、たちまち2人は10年の知己の如くになった。嫉妬に駆られたホワードは計略を立てて、秘かにアドリアンに妻に恋をしかけることに成功したら5000ドルを遣ることを約束した。アドリアンが金のために恋の狂言をしていることをドゥニイズが知ったら、彼女は興ざめて浮気の恋をしなくなるだろう、とホワードは考えていたのだった。アドリアンは彼の申し出を承諾し腕に拠りをかけてドゥニイズに恋情を訴えた。そのためドゥニイズも本当に恋に陥ったものと思った。ホワードは喜んでアドリアンに5000ドルを与えようとすると音楽家は自分は本当に彼女を愛しているから金なんかは要らぬと突っ返した。ホワードは困惑したがアドリアンの両親が野卑な百姓であることを知ったので、妻が音楽家を貴族と思い込んでいるのを幸い、両親を妻に逢わせることを思い付いた。フエアチヤイルド卿のドゥニイズのための晩餐会の折り、アドリアンの両親は現れた。ドゥニイズは驚いたが止む無く彼らを食卓につかせた。田舎者たちの無作法な振る舞いに恥をかいたドゥニイズは惨めな晩餐会から逃れた。かくて彼女はホワードに決して浮気はしないと誓って家路に就いた。

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作品データ

原題
Silken Shackles
製作年
1926年
製作国
アメリカ
配給
東西映画社
初公開日
1926年
製作会社
ウォーナー・ブラザース映画


[c]キネマ旬報社