監督、撮影、編集
フィリピンの困窮邦人を追った「なれのはて」に収録できなかった2人の人物を改めて再構成したドキュメンタリー。裏家業で幅を利かせていたが騙されて一文無しになり、路上生活を送る男性と、第二の人生を求めてフィリピンに移住した年金生活者の実態に迫る。監督は、『ザ・ノンフィクション シフォンケーキを売るふたり』などテレビ番組を手掛け、前作「なれのはて」が初の長編ドキュメンタリー作品となった粂田剛。
ストーリー
世界三大夕日の名所の一つと言われるマニラで、市民の憩いの場となっている海沿いに整備された遊歩道、ベイウォーク。夕方までは海沿いのそぞろ歩きを楽しむ家族連れや、夕日を眺めるカップルたちで賑わっているが、夜になるとどこからかホームレスたちが集まり、彼らのねぐらになる。その中にひとりの日本人、58歳の赤塚崇さんがいた。裏家業で幅を利かせた生活をしていたものの、フィリピンで騙されて一文無しとなった彼は、日中は露店のタバコ売りを手伝い、夜はベイウォークで路上生活をしている。愛嬌のある人柄のおかげで、フィリピン人に助けられてばかりの毎日を送っている。一方、ベイウォークに程近い高層アパートメントに入居した62歳の関谷正美さんは、日本で年金生活を送っていたが、「呑む・打つ・買う」が歩いてできるフィリピンでの楽しい老後を夢見て移住してきた。ベランダから海を望み、自分好みにリフォームした部屋で第二の人生をスタートさせたが、フィリピン人をなかなか信用できず、何をやってもうまくいかない。やがて、部屋に閉じこもるようになる。50歳をすぎて日本を飛び出し、フィリピンでの生活に夢を見た2人を待ち受けるものとは……。
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作品データ
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