ピーター・カストナー
Paul_Bongard
現代青年の、仕事、遊び、そして恋のすべてにわたって、モーレツで適当にチャッカリして、適当にマジメな生き方を、ユーモラスかつ洗練されたタッチで描いたコメディー。製作はアーサー・M・ブロイディ、監督・脚本はスティーヴン・H・スターン、撮影はデイヴィッド・ダンス、音楽はジミー・デイル、マーク・シェスター、編集はメルビン・シャピロがそれぞれ担当。出演は新人ピーター・カストナー、ジョアンナ・キャメロン、ルイズ・ソレル、ゲイリー・バーゴフ、リチャード・B・シャル、ジョアンナ・バーンズなど。日本語版監修は清水俊二。デラックスカラー、ビスタサイズ。1971年作品。
大学出の、30近いポール・ボーガード(ピーター・カストナー)は、駄目なテレビ・コマーシャル製作の監督である。ある日、出張帰りの飛行機の中で、18歳のマリリン・モンロウ(ジョアンナ・キャメロン)の隣席に腰かけ話を始めた。意外に才気を見せるポールに、マリリンはすっかりいかれてしまい、盛んに誘惑してきた。しかしポールは、幼ななじみのガール・フレンド、ルス(ルイズ・ソレル)のことが気にかかって、ちっともその気になれなかった。社へ帰ると、彼はコマーシャル製作の職をとかれ、事務に回されていた。彼は上司のハリス(リチャード・B・シャル)に理由を問いただすと、彼の作品がスポンサーの気に入らなかったからだという。翌日ポールは、同僚のテッド(ゲイリー・バーゴフ)と昼食をともにし、彼は仕事や、ルスとの結婚についての悩みを打ち明けた。ある日、ポールはバーで偶然マリリンに会った。また積極的なマリリンの態度に、ポールは怖くなって逃げ出してしまった。ある日ハリスが、自分の犯した仕事上のミスの責任を肩がわりしてくれれば、一流の広告会社の就職を世話するともちかけ、ポールは承諾した。この新しい職場で、ポールはジェーン・インク(ジョアンナ・バーンズ)という美人に出会った。40近い、やけにとりすました野心家ジェーンは、ポールを利用しようと、その恵まれた容色でポールを誘惑した。ポールは簡単に陥落してしまった。ある日、ポールがアパートに戻ると、ルスが来ていた。彼女は2人のことと、ジェーンとポールの間柄について知りたがっていた。ポールがルスを社へ連れていき、試写を見せているとジェーンが入ってきた。ルスとジェーンは、ちょっとの間睨み合っていたが、ルスはさっさと出ていってしまった。その後、ジェーンは自分が引込みのつかない立場にたちいたったことを認め、ポールに彼女の娘ミシェルを紹介したが、意外にもミシェルとマリリンは同一人物であった。いまだにポールに気があるミシェルだが、ポールは急にルスが恋しくなった。彼がもう一度よりを戻そうと思ったとき、彼女が婚約してしまったことを知った。意を決したポールは車を借り、コネチカットに駆けつけた。しかし、ルスは婚約者と船でニューヨークへ出たところだった。それでもあきらめずに車を飛ばして波止場へ駆けつけたポールを待っていたのは、可愛いルスの笑顔だった(フォックス配給*1時間41分)。
Paul_Bongard
Marilyn_Michele
Ruth
Ted
Mr._Harris
Jane_Ink
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