ロシア演劇界の鬼才キリル・セレブレンニコフが、強烈なブラックユーモアで国内にセンセーションを巻き起こしたベストセラー小説を映画化。2004年のエカテリンブルグ。インフルエンザが流行する中、高熱を出したペトロフは、妄想と現実の狭間を往来する。出演は「LETO -レト-」のセミョーン・セルジン、「グッバイ、レーニン!」のチュルパン・ハマートワ。セレブレンニコフは、国の演劇予算横領疑惑を掛けられて軟禁状態の中で脚本を執筆、カンヌ国際映画祭でフランス映画高等技術委員会賞を受賞したいわくつきの作品。
ストーリー
2004年のロシア、エカテリンブルグの街。インフルエンザが流行する中、高熱を出したペトロフ(セミョーン・セルジン)は、車の運転もできず、トロリーバスに乗り込む。すると、そこはまるで狂人ばかりの世界のようだった。ペトロフは、乗客の声に誘われるように、政治家たちを銃殺したり、妄想と現実を行ったり来たり。そこへ友人のイーゴリ(ユーリー・コロコリニコフ)が現れ、ペトロフをトロリーバスから強引に降ろすと、霊柩車の中での酒盛りへ。続いてイーゴリは、知人の哲学者ヴィーチャ(アレクサンドル・イリイン)の家に押しかけると、さらに3人で酒を飲む。やがて熱と酔いで意識が朦朧としたペトロフは、まだ国がソヴィエトだった子ども時代のヨールカ祭りの記憶へと回帰していく。一方、ペトロフの離婚した妻ペトロワ(チュルパン・ハマートワ)は、自分が働く図書館の客にうんざりしていた。家に帰れば、息子が熱を出している。自分もインフルエンザに罹ったかもしれない。そして、息子の熱はどんどん高くなり……。
キャスト
セミョーン・セルジン
ペトロフ
チュルパン・ハマートヴァ
ペトロワ
ユリヤ・ペレシリド
マリーナ
ユーリー・コロコリニコフ
イーゴリ
ユーリー・ボロソフ
サーシャ
イワン・ドールン
セリョージャ
アレクサンドル・イリイン
ヴィーチャ
スタッフ
監督、脚本
キリル・セレブレンニコフ
製作
イリヤ・スチュワート
製作
ムラッド・オスマン
製作
パーヴェル・ブーリャ
製作総指揮
ナタリア・フロロワ
共同製作
イリヤ・ジンチャラッツェ
共同製作
エリザベータ・チャレンコ
撮影
ヴラディスラフ・オペリヤンツ
音楽
アイダール・サラホフ
音楽
アンドレイ・ポリャコフ
美術
ヴラド・オゲイ
編集
ユーリー・カーリフ
衣裳デザイン
タチアナ・ドルマトフスカヤ
メイクアップ
マリア・ツツキナ
録音
ボリス・ヴォイト
日本語字幕