シン・ソクホ
ヨンホ
『逃げた女』で第70回ベルリン国際映画祭監督賞(銀熊賞)を受賞したホン・サンス監督の長編25作目。韓国とベルリンを舞台に、モラトリアムの悩みをテーマに3章構成で描くモノクロ映画となっており、『あなたの顔の前に』などでもホン監督作に出演するシン・ソクホ、『アバンチュールはパリで』のキム・ヨンホ、『お嬢さん』のキム・ミニらが出演する。
かつては俳優の道を考えるも、将来の進路が定まらず、何者にもなれないナイーブな青年ヨンホ。折り合いの悪い父や、夢を追ってベルリンで衣裳デザインを学ぶ恋人ジュウォン、息子の進路が気がかりな母との再会と3つの“抱擁”を通して、迷いや喪失、孤独を抱え、恋に夢に破れたヨンホにやがて心安らぐ温もりに満ちた瞬間が訪れる。