サミュエル・クリーシー
Malcolm Polstead
英国ナショナル・シアターの舞台公演を映画館で上映するプロジェクトの2022年版。フィリップ・プルマンのファンタジー小説『ライラの冒険』三部作の12年前の物語。赤ん坊“ライラ”を連れた少年マルコムとアリスが、カヌー”美しき野生”号で旅立つ。「ミス・シェパードをお手本に」などで知られる映画監督ニコラス・ハイトナーが演出を手掛けた。
オックスフォードから3マイル離れた土地。ダイモンの“アスタ”と共に暮らす11歳のマルコム・ポルステッドは、15歳のアリスと彼女のダイモン“ベン”と共に、両親が経営する宿屋“トラウト”で働いていた。トラウトは聖ローザマンド修道院に近いため、マルコムは修道女たちの日常も手伝っていた。そんなある日、修道院を訪れたマルコムとアリスは、シスターたちが秘密裏に育てる赤ちゃんと遭遇。その赤ちゃん“ライラ”は、実はアスリエル卿とマリサ・コールターという2 人の賢者の子どもだったのだ。やがて街中を歴史的な洪水が襲い、ライラを連れてカヌー“美しき野生”号で脱出を図るマルコムとアリス。そんな3人を、過激な巨大組織マジステリアム(=教権機関)所属のジェラール・ボンヌビルと、ライラの母マリサが追っていた。危険を孕むマルコムたちの旅の行方は? ライラが追われる理由とは? 手に汗握る壮大な冒険の果てに待っているのは……?
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