風来坊(1933):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
風来坊(1933)
風来坊(1933)
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風来坊(1933)

1933年公開
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「犯罪都市(1931)」「雨」に次ぐルイス・マイルストーン監督作品で「ジャズ・シンガー(1927)」「シンギング・フール」に主演したアル・ジョルソンが主演する。原作は「犯罪都市(1931)」「国際盗賊ホテル」のベン・ヘクトが書き下ろしたもので「農園のレベッカ」「脱走兵」のS・N・ベールマンが脚色に当たった。作詞作曲は「今晩愛して頂戴ナ」のリチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの担任である。助演者は「若き血に燃ゆる頃」「戦く幻影」のマッジ・エヴァンス、「踊子夫人」「千万ドルの醜聞」のフランク・モーガン、「空中大曲芸団」のチェスター・コンクリン、「禁酒天国」のハリー・ラングドン、黒人俳優エドガー・コナー等である。なお撮影は「南海の却火」「陽炎の春」のルシエン・アンドリオの担当である。

ストーリー

バンパーは生まれながらの放浪者だった。ニューヨークのセントラル・パークが彼の懐かしい住家だ。彼はいつも青空を仰いで唄う。彼は何ものにも束縛されない、自由の子だ。彼は黒人のエイコーンを共に避寒に赴いていたフロリダから久しぶりで公園に帰って来た。ある晩、彼は身投げ女を救った。若い美しい女だが死を決して入水した激情のために、過去の記憶を一切忘れていた。そして救い主の親切なバンパーを慕うのだった。己が名さえ知らぬ女を彼はエンジェルと呼んだ。バンパーはエンジェルを愛しく思った。そこで彼女を馬車屋のサンディ爺さんの一室に置いてやった。そして彼女に不自由をさせまいためにバンパーは放浪の生活と絶縁して人間並みの仕事をしようと決心する。かくして彼は公園の仲間たちに別れを告げた。そしてニューヨークの市長ヘイスチングスの紹介でエイコーンと共にある銀行に就職した。バンパーは市長とは良い友達だった。かつて彼がヘイスチングスの危難を救って以来、二人は百年の知己のように打ち解けた。これまでも幾度かヘイスチングスはバンパーに職を与えようとした、金を与えようとした。その度にバンパーは断って、放浪者の自由を謳歌したのだった。そのバンパーが堅気の勤め人になったのだ。それは恋ゆえ、エンジェル故だった。堅苦しい几帳面な勤労もバンパーには苦にならない。それどころか彼は幸福に酔っている。それに引き換え、ヘイスチングスは侘びしかった。ふとした誤解から別れた許嫁ジューン・マーチャーは行方不明だ。誤解は晴れたが愛人は帰らない。市長ヘイスチングスは苦い酒に酔いしれて、憂鬱だ。バンパーはある晩酔った市長をそのアパートに送って行き、その侘びしい心境を聞いて気の毒に思った。が市長の許嫁、行方不明だというジューン・マーチャーの写真を見せられると、彼は心臓が凍る思いをした。それこそ彼のエンジェルの写真ではないか。バンパーは寂しく笑って、市長を彼女の許に案内してやった。愛人の顔を見た瞬間、彼女の記憶は蘇った。ジューンはヘイスチングスと相抱いて幸福だった。そのジューンは記憶喪失中の出来事を忘れてしまっている。バンパーはもはや彼女には見知らぬ放浪者に過ぎないのだ。バンパーは寂しく裏梯子を降りた。あくる朝、公園で目醒めたバンパーは朝の太陽に向かって朗らかに唄っていた。バンパーは再び放浪者の自分に返ったのである。

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作品データ

原題
Hallelujah, I'm a Ben
製作年
1933年
製作国
アメリカ
配給
ユ社支社
初公開日
1933年
製作会社
ユナイテッド・アーチスツ映画


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