監督、製作、撮影
ヒトラー率いるナチス支配下のドイツ「第三帝国」が犯した人類史上最悪の戦争犯罪、ユダヤ人大量虐殺【ホロコースト】に関わった人々の証言を記録したドキュメンタリー。当時の貴重なアーカイブ映像や、武装親衛隊のエリート士官、強制収容所の警備兵、ドイツ国防軍兵士、軍事施設職員、近隣に住む民間人まで、終戦から77年を迎える今、「現代史の証言者世代」と呼ばれる高齢のドイツ人やオーストリア人など、加害者側の証言を記録したインタビュー映像が映し出される。母がウィーンからのユダヤ人難民で、祖父母がホロコーストで殺害されたイギリス出身のドキュメンタリスト、ルーク・ホランドが自身のルーツを探るために監督・撮影した。ホランドは本作完成直後の2020年6月、71歳で癌で亡くなった。
ストーリー
イギリスのドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは10代の時に家族がホロコーストの犠牲者だったことを知った。「祖父母を殺した人間を捜す」という目的で、2000年代にこのプロジェクトに着手する。実行犯に会うことは無理でも、彼らの仲間には実際に会うことができるかもしれない。ヒトラーのために腕や銃を振り上げた人たち、残虐な罪を犯した人たちを通して、ホロコーストが繰り広げられた背景を理解できる……。ホランドは2008年から10年の歳月をかけて250以上のインタビューを敢行する。ホロコーストを直接目撃した、生存する最後の世代である彼らは、ナチス政権下に幼少期を過ごし、そのイデオロギーを神話とするナチスの精神を植え付けられて育った。長きにわたって沈黙を続けてきた彼らが語ったのは、ナチスへの加担や受容を悔いる言葉だけではなく、「手は下していない」という自己弁護や、「虐殺を知らなかった」という言い逃れ、果てはヒトラーを支持するという赤裸々な本音まで、驚くべき証言の数々だった。監督は証言者たちに問いかける。戦争における“責任”とは、“罪”とは何なのかを。
スタッフ
製作
ジョン・バトセック
製作
リーテ・オード
製作総指揮
ジェフ・スコール
製作総指揮
ダイアン・ワイアーマン
製作総指揮
アンドリュー・ラーマン
製作総指揮
クレア・アギラール
編集
ステファン・ロノヴィッチ
追加編集、アソシエイト・プロデューサー
サム・ポープ
追加編集
バーバラ・ゾーセル
音楽監修
リズ・ギャラチャー
字幕翻訳
吉川美奈子
字幕監修
渋谷哲也
ナチス用語監修
小野寺拓也
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Final Account
- 映倫区分
- G
- 製作年
- 2020年
- 製作国
- アメリカ=イギリス
- 配給
- パルコ ユニバーサル映画
- 初公開日
- 2022年8月5日
- 上映時間
- 94分
- 製作会社
- Passion Pictures=ZEF Productions
- ジャンル
- ドキュメンタリー
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[c]キネマ旬報社