監督、製作、撮影、編集
多摩川の捨て猫たちの救護活動を続ける写真家・小西修のドキュメンタリー。1990年代から多摩川の猫たちを撮影しながら救護活動を続ける小西夫妻や、捨て猫の世話をするボランティアの人々の活動を通して、人と生き物の関係と命の尊さを静かに問いかける。監督は、「蟹の惑星」の村上浩康。
ストーリー
東京都と神奈川県の間を流れる多摩川には昔から多くの猫が遺棄されており、ほとんどが餓えや病気、台風で命を落としてしまう。写真家の小西修さんは1990年代から多摩川の猫たちを撮影しながら、日々救護活動を続けている。多摩川に捨てられた猫の多くは、河原で暮らすホームレスの人たちや、近隣に住むボランティアの人々が世話している。小西さんは彼らとも交流を持ち、支援や相談などを行っている。小西さんの妻・美智子さんは30年以上、近隣の公園や多摩川に捨てられた猫たちの救護を毎日続けていて、野外で暮らせなくなった猫を自宅に引き取って世話をすることもある。多摩川では人間によって虐待を受け、命を落とす猫たちもいる。撲殺や毒殺、飼い犬に襲わせて噛み殺させるなど、残虐な行為が繰り返されているが、多くの人たちが猫を守るべく活動を続けている。命を捨て、虐げる人間がいる一方で、命を守る人々の存在を通して、人と生き物の関係と命の尊さを静かに問いかける。