メリル・ストリープ
Suzan_Traherne
第2次大戦さなかから戦後を背景に1人のイギリス女性の半生を描く。製作はエドワード・R・ブレスマン、ジョセフ・パッブ。監督は「アイスマン」のフレッド・スケピシ。デイヴィッド・ヘアの原作を基にヘア自ら脚色。撮影はイアン・ベイカー、音楽 はブルース・スミートン、編集はピーター・ホネス、プロダクション・デザインはリチャード・マクドナルドが担当。出演はメリル・ストリープ、サム・ニールなど。
第2次世界大戦、フランスのボアチエに近いサンベクア村ー18歳のイギリス女性スーザン・トラハーン(メリル・ストリープ)は、SOE(特別作戦執行委員会)に参加、この地でレジスタンス運動を展開していた。この戦いに勝てば--スーザンは燃えていた。ある日、スーザンは、パラシュートで降下してきたSOEのイギリス人スパイ、ラザール(サム・ニール)と会い、一夜を過ごす。初めての体験に情熱を傾けた彼女は、翌朝、予告もなく任地に去ってしまったラザールの残したカフスを大切に胸に秘めた。戦後、ブリュッセルにやって来たスーザンは、そこで、イギリス大使館員レイモンド・ブロック(チャールズ・ダンス)に会い、ブロックは、スーザンに惹かれる。ここでは、スーザンは、イギリス大使のレナード・ダーウィン卿(ジョン・ギールグッド)にも会った。ロンドンに帰国して海運会社に勤めるスーザンは、週末ごとに、ブロックの訪問を受けた。しかし、スーザンはブロックの体制的な雰囲気になじめず、話し合いの末一冬はお互いに会わないことにする。ボヘミアンのアリス・バーク(トレイシー・ウルマン)をルームメイトにしている頃、広告の仕事へと乗り出すスーザン。彼女は子供を作ろうと決意し、そのためだけの協力者として、アリスの友人で闇屋のミック(スティング)を選んだ。18ヵ月後、一向に努力が報われず関係を絶とうと言い出したスーザンをミックは責めた。精神的な疲労から入院したスーザンを見舞ったのは、ブリュッセルから駆けつけたブロックだった。1958年、スーザンはブロックと結婚、ロンドンで外交官生活を送っていた。ある晩のパーティで、スエズ事件にレナード卿が関与しているのを知りながら、イギリスをなじるスーザン。ヨルダンに赴任したブロックに同行して、淡々とした日々を送るスーザンを、アリスが訪れ、輝きの失せたスーザンに失望する。レナード卿の訃報を機にロンドンに1人渡ったスーザンは2度とヨルダンヘ戻ろうとはしなかった。ある日、夫の外交歴の不遇を訴え逆効果に終わり、外務省を追われることになるブロック。自暴自棄の中で、彼女は彼の元を去り、みすぼらしいホテルの一室でテレビを見るスーザンは、その画面に懐しい顔を発見した。ラザールだ。居所を捜し当て再会するスーザン。彼女は自分の挫折の人生を語る。マリファナを吸いながら眠りに陥る彼女。バックの中に金のカフスが大切にしまわれているのを見て、ラザールは去った。夢の中、大戦の終わり頃、緑の丘に立つスーザンは、眩しい光を浴びていた。
Suzan_Traherne
Lazar
Raymond_Brock
Mick
Sir_Leonard_Darwin
Alice_Park
Sir_Andrew_Charleson
監督
原作、脚色
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
字幕
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