ロシアのプーチン大統領はいかにして現在のような強大な権力を握り、自らの統治国家を築き上げたのかを探るドキュメンタリー。プーチン大統領候補の選挙PR動画の撮影を依頼されたヴィタリー・マンスキー監督が1年間にわたって密着取材した当時の映像を編集し、隠されたプーチンの本性を明らかにする。プーチンはロシア連邦初代大統領ボリス・エリツィンの後を継ぎ、2000年に第2代大統領に就任した。当時の憲法上の制限から2期で退いたものの、2012年の大統領選で復帰。実質的にプーチン政権は20年以上にわたり続いている。大統領就任後、第二次チェチェン紛争、五輪のドーピング、ウクライナ侵攻が始まったほか、プーチンに逆らった人々の亡命、投獄、死もあった……。カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭・最優秀ドキュメンタリー賞受賞作。
ストーリー
1999年12月31日、この日、ロシア連邦初代大統領ボリス・エリツィンが辞任した。彼は自身の後継者としてウラジーミル・プーチンを指名、3カ月後に行われる大統領選挙までの間、ロシアの新しい憲法、国旗は若き指導者に引き継がれた。プーチン大統領候補の選挙用PR動画の撮影を依頼されたヴィタリー・マンスキー監督は、大統領選挙への出馬表明をせず、公約を発表しないまま、“選挙運動”を展開するプーチンの姿を記録していく。ロシア各地へ足を運び、諸問題の解決、第一次チェチェン紛争の”英雄"たちへの慰問や恩師との再会を"演出"したプーチンのPRチームは、国民が抱く彼のイメージを「強硬」から「親身」へと変化させる。マンスキー監督は、オフィシャルカメラマンながら、ソ連時代の旗や国歌が使用されていることに不安を覚え、プーチンに直接斬り込んでいく。2000年3月26日の開票日当日と1999年と2000年の大晦日の、エリツィン元大統領の自宅での貴重映像を辿ることで、プーチンの本当の姿が炙り出されていく。自身の後継者としてプーチンを20人の候補者から選んだエリツィンだが、やがて自分が利用されていることに気が付き、丸1年後の自宅でのインタビューでは、プーチンについて「赤」と断言するまでになる。
キャスト
ウラジーミル・プーチン
ミハイル・ゴルバチョフ
ボリス・エリツィン
トニー・ブレア
アナトリー・チュベイス
ベロニカ・ジリナ
ライサ・ゴルバチョフ
ミハイル・カシヤノフ
ミハイル・レシン
ドミトリー・メドヴェージェフ
グレブ・パブロフスキー
クセーニャ・ポナマロワ
ウラジスラフ・スルコフ
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- PUTIN’S WITNESS
- 映倫区分
- G
- 製作年
- 2018年
- 製作国
- ラトビア=スイス=チェコ=ロシア=ドイツ=フランス
- 配給
- NEGA
- 初公開日
- 2023年4月21日
- 上映時間
- 102分
- 製作会社
- Film Studio Vertov=GoldenEggProduction=Hypermarket Film
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]Vertov, GoldenEggProduction, Hypermarket Film-ZDF/Arte, RTS/SRG, Czech Television2018
[c]キネマ旬報社