ヌーヴェル・ヴァーグの旗手ゴダールがダイレクト・シネマを代表するペネベイカーやリーコックと組み、アメリカで映画撮影した様子を記録したドキュメンタリー。1968年に激動のアメリカを撮影するも編集段階で頓挫、フッテージをペネベイカーが繋ぎ合わせた。企画時は「1AM(ワン・アメリカン・ムービー)」というタイトルだったが、完成後に「1PM」に改題された。日本では2023年に劇場初公開。
ストーリー
1968年秋、ゴダールはアメリカのドキュメンタリー監督D・A・ペネベイカーやリチャード・リーコックとの企画に着手。「1AM(ワン・アメリカン・ムービー)」と題されたその企画のため、アメリカの反体制的な政治と文化の状況に目を向ける。しかし、ヌーヴェル・ヴァーグを牽引し1967年には商業映画との決別宣言をしたゴダールと、ドキュメンタリー映画界に革命を起こしたダイレクト・シネマの旗手たちとの共同作業は編集段階で頓挫してしまう。ゴダールが放棄したフッテージをペネベイカーが繋ぎ合わせて本作を制作。黒豹(ブラックパンサー)党のエルドリッジ・クリーヴァーの談話や、ジェファーソン・エアプレインの印象的なパフォーマンスを捉えた記録映像を通じ、現実と虚構を掛け合わせようとするゴダールの目論見と、現実を未加工のまま提示しようとするダイレクト・シネマの手法のせめぎ合いが見て取れる。
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作品データ
- 原題
- 1 P.M.
- 製作年
- 1971年
- 製作国
- アメリカ
- 配給
- アダンソニア=ブロードウェイ
- 初公開日
- 2023年4月22日
- 上映時間
- 90分
- 製作会社
- Leacock-Pennebaker
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]Pennebaker Hegedus Films / Jane Balfour Service
[c]キネマ旬報社