嶺豪一
澤北真司
周囲と繋がることができず、閉じた世界で生きる若者のざらついた感情をスクリーンに焼き付けたロードムービー。過去を隠して生きる真司は、恋人の茉耶に突然、別れ話を切り出す。二人は大きな喪失感を抱えながら、ゆくあてのない台北の旅路を行くが……。真司を演じるのは「菊とギロチン」「あのこは貴族」などの嶺豪一。ヒロインの茉耶を演じるのは、8才で降旗康男監督作「赤い月」で映画初出演を果たし、その後は舞台を中心に活動している斎藤千晃。監督は幼少期を養護施設で過ごし、解体業などの職を経て、映画監督・プロデューサーの荒戸源次郎の元で映画制作を学んだ石井慎吾。男女の別れの詩から、自らの経験を踏まえて脚本を書いた。
真司(嶺豪一)は東京郊外の倉庫で働きながら、ただ漠然と日々を過ごしていた。幼少期に親兄弟と別れて養護施設で育った彼は、過去に対して強烈な劣等感を抱え、誰にも心を開かず孤独に生きてきた。唯一の趣味は本を読むこと。そしてノートに自分の気持ちを書くこと。付き合っている女性の原田茉耶(斎藤千晃)にも別れを切り出してしまう。「おれ、ずっと一人だったから……。別に俺じゃなくてもいいでしょ」。茉耶は理由がわからず問いかけるが、真司は頑なに理由を言わない。別れ話の2日後、予約していた台北旅行に向かう二人。最後の旅行として楽しもうとする真司だったが、はじめて自分の心の中に入ってきた茉耶と別れるということの意味を理解していなかったことに気づく。
監督、脚本
撮影
音楽、音楽ミックス
美術
編集
編集
ヘアメイク
録音
台北録音
サウンドデザイン
助監督
音楽助手
音楽ミックス
スチール
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台北コーディネーター
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