山口良一
校長
茨城県石岡市で保護された犬・タローの実話を映画化。昭和39年、石岡市の小学校に保護された犬のタローは、小学校の人気者に。タローは離れ離れになってしまった飼い主に会うため、駅までの2キロの道のりを朝と夕の1日2回往復する日課を17年間続け……。監督は、ビデオ、ゲーム、CG、DVDなどの企画・プロデュース・演出を手がける映像作家で、短編「ふるべのかむわざ」では山形国際ムービーフェスティバル山形市長賞を獲得した石坂アツシ。小学校の校長を山口良一が、飼い主の恭子をオーディションで選ばれた寺田藍月が、成人した恭子を渡辺美奈代が演じる。
昭和39年、茨城県石岡市の小学校に、一匹の犬が保護される。犬はタローと名付けられ、誰に教わったわけでもないのに、朝には校門で児童を出迎え、昼には一年生の教室を順番に回り、すっかり学校の人気者に。そんなタローが、小学校から石岡駅までの2キロの道を朝と夕方の1日2回往復するように。歩道橋を渡り、国道を歩き、踏切を渡り、石岡駅の待合室に入ってじっと改札口を見つめ、しばらくすると小学校に戻る。それを1日2回行うのが日課になっていった。タローは待合室でも駅前の商店街でも多くの人にかわいがられ、タローの駅通いは17年にも及び続いたが、タローは駅である人を待っていたのだった……。
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