監督
米の実験映画作家ジェイムズ・ベニングのドキュメンタリー。カリフォルニア内陸部の大半を占めるグレート・セントラル・ヴァレーの風景をフィックスの1ショットで撮影し、35ショットで構成。風景のなかに込められた政治性が重要な要素となる代表作の1本。特集上映『ジェイムズ・ベニング2023 アメリカ/時間/風景』にて上映。
ストーリー
カリフォルニア内陸部の大半を占めるグレート・セントラル・ヴァレーは、全長700キロ、幅100キロに及び、アメリカ全土の1/4に食料を供給している。その広大な土地は、石油会社や農業関連の大企業によって所有されている。本作はその風景を16ミリフィルムの1リール分(2分半)をフィックスの1ショットで撮影し、35ショットで構成している。そこに写される殺風景な荒地はすべて企業の所有物であることが最後に明かされ、また、慎重に見ると労働者の多くは移民であることが分かり、風景のなかに込められた政治性が重要な要素となっている。
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作品データ
- 原題
- El Valley Centro
- 製作年
- 1999年
- 製作国
- アメリカ
- 配給
- (主催:コピアポアフィルム=ダゲレオ出版)
- 初公開日
- 2023年10月9日
- 上映時間
- 90分
[c]キネマ旬報社