「東京自転車節」の青柳拓監督が山梨県にある障害者福祉施設に集う人々の日常を捉えたドキュメンタリー。繰り返される日々の中、その手つきに現れる“その人らしさ”や、他者との関わりの中で醸成されていく感情と言葉を丁寧に記録し、等身大の姿を描き出す。
ストーリー
山梨県甲府盆地の中央にある障害福祉サービス事業所・みらいファーム。温かい雰囲気の中で、様々な障害を持つ人々が思い思いの時間を過ごす施設だ。農作物や花を育ててスーパーに卸したり、綿花を栽培して糸にして織物にしたり、絵を描いて個展を開いたり、具体的な形にしていく活動を拡げつつ、自分のやりたいことをして過ごすということも推奨している。ラジオ体操をして、仕事をして、お昼休憩を挟み、また仕事をするという繰り返される日々に注視し、仕事に取り組むさまを見ると、花を世話する、絵を描く、布を織るなど、その手つきに“その人らしさ”が現れてくる。季節の移り変わりのようにみらいファームの人たちも少しずつ変化していく。友情、恋心、喪失とそこからの回復……。他者との関わりの中で醸成されていく感情と言葉を丁寧に記録し、時に人生に思い悩みながら生きる等身大の姿を描き出していく。みらいファームを見守る富士山と、ふわふわとすべてを柔らかく包む綿という二つのモチーフのように、カメラに映るものすべてを優しく力強く肯定していく。
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ニュース
作品データ
- 製作年
- 2023年
- 製作国
- 日本
- 配給
- ノンデライコ
- 初公開日
- 2024年2月10日
- 上映時間
- 95分
- 製作会社
- ⽔⼝屋フィルム=ノンデラ イコ
[c]nondelaico/mizuguchiya film
[c]キネマ旬報社