ゲイリー・クーパー
Howard_Roark
「白昼の決闘」「城砦」のキング・ヴィダーの監督作品で、製作は「黄金(1948)」のヘンリー・ブランク、「ラブ・レター(1945)」の脚本を書いたエイン・ランドが自作のベスト・セラー小説を脚色し、ロバート・バークが撮影、「月光の女」のマックス・スタイナーが音楽を担当。「サラトガ本線」のゲイリー・クーパー、「恋の乱戦」のパトリシア・ニール、「失われた心」のレイモンド・マッシーが主演し、「らせん階段(1946)」のケント・スミス、ロバート・ダグラス、「地獄への道」のヘンリー・ハル、「帰郷(1948)」のレイ・コリンズ、「失われた心」のモローニ・オルセン、「花嫁の季節」のジェローム・コウアンが助演する1949年度作品。
ハワード・ロークは建築技師として天才的な感覚をもつ理想主義者だった。彼は無意味な装飾をもっとも嫌った。そして自分の設計には妥協をゆるさなかった。ロークの天才を認めながら、彼の設計が事業家から受け入れられなかったのは、ロークの理想主義が至るところでトラブルの種となったからだった。彼の唯一の理解者だったキャメロンが死んだあと、ロークは失職の窮亡に追い込まれた。ロークの同期生ピーター・キーティングは、これと正反対の道を歩んで成功をおさめた。キーティングは建築家として傑出した才能はなに1つとしてもっていなかったが、世渡りの才能と顧客への妥協によって、名前だけは一流の建築家となっていた。キーティングはロークの天才を自分の仕事に利用しようとして協力を申し出たが、ロークは気に入らない仕事をするぐらいなら労働者に身を落としても喰っていくという信念を動かさなかった。「ニューヨーク・バナー」新聞の社長ゲイル・ワイナンドは建築学に造詣をもち、自己の建築批評欄を執筆している男だった。「バナー」の建築欄の婦人記者ドミニックがロークの仕事にすくなからず関心をもっているのをみると、嫉妬にかられ、機会を掴んではロークの建築案は机上の空論にすぎないと論難していた。ドミニクはロークの理想主義にうたれ、彼には無断でロジー・エンライトに推薦した。エンライトは近代的な総合アパートの設計をロークに依頼する。ロークの設計は素晴しい出来ばえであった。ワイナンドの腹心の記者トゥーイーは「バナー」の編集長スカレットから特ダネ記事を書くように命じられた機会を掴んで、エンライトのアパートの設計を論難したが、ドミニクの反対と、ロークの技術には敵することがてきなかった。しかし、この記事がドミニクとロークの間に誤解を生じ、2人は愛し合いながら別れることになってしまい、ドミニクはワイナンド夫人となった。一方、実力のないキーティングは、自己の名声を保持するために大仕事を引き受けたものの、到底自信をもてず、秘かにロークの力を借りたいと申し出た。ロークは友人のために承諾し、設計変えは絶対にしないという条件で設計してやった。しかし、この約束は破られたため、ロークは建築場に行って爆破してしまった。ロークは裁判に付せられたが、ロークの理想主義はすべてを敗り、無罪になった。キーティングを支持していた「バナー」は名声を失い、ワイナンドは自分の名前を付したビルディングの設計をロークに依頼して自殺した。ドミニクは今こそロークの胸に抱かれる時がきたのだと思った。
Howard_Roark
Dominique
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Enright
Chairman
Alvah_Scarret
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