ロバート・ウォーカー・Jr.
Johnny
家族の幸福を願って殺人を犯した男と、その妻、友人の、悲劇の逃避行。監督はブルース・ケスラー。脚本をマイケル・フィッシャー、撮影をJ・バージ・コントナー、編集をレン・レイノルズが担当。出演は故ロバート・ウォーカー・ジュニア2世のロバート・ウォーカー・ジュニア、ダイアン・ヴァーシ、ディック・クラーク、ノーマン・アルデン、モーリン・アーサー、トニー・ヨーク、メリル・ハガード、フェイリー・サイクスなど。イーストマンカラー、スタンダード。1968年作品。
第二次世界大戦から復員して故郷に戻ったジョニー(ロバート・ウォーカー・ジュニア)はトニー(トニー・ヨーク)という男の子を持つ女キャロル(ダイアン・ヴァーシ)と結婚し、彼女の母親をまじえて、ささやかに暮らしていた。そんな彼の心にも、家族を幸福にするための金がほしい、という欲望が渦巻いていた。そこで、彼はひとつの計画を立て、戦友のロジャー(ディック・クラーク)を町に呼びよせた。計画とは、町ぐるみのピクニックの日に密造酒ボスで、ジョニーの雇主であるミードの金庫から、金を盗むことであった。町の美女エルビラ(モーリン・アーサー)に惚れられ、日夜彼女に追われながらも、ロジャーは計画を進めるべく、爆薬作りにいそしんだ。だが、密造酒撲滅のためこの町に乗り込んできた連邦政府の特捜員グスリー(ノーマン・アルデン)らと、キャロルの兄で、ハイウェイ・パトロールの警官であるチャーリー(メリル・ハガード)は、ジョニーたちを疑惑の眼でみつめていた。いよいよピクニックの当日、計画は強行されたが、ロジャーが爆薬の調合に失敗したために、金は奪えず、かけつけて来たグズリーを射殺し、強盗殺人犯として追われることになってしまった。その逃避行の途中で、ふたたび心ならずも人を殺したジョニーたちは、トニーをキャロルの母親に預け、キャルフォルニアへ逃走した。良心にさいなまれるキャロルも、2人と同行するより他なかった。彼らはジョニーの従兄の経営する製材所に向かったが、その途中で、ロジャーが、キャロルの兄チャーリーを射ち殺してしまった。ようやく製材所にたどりついた彼らの前には、多数の警官が立ちはだかっていた。一身に銃弾を受けたロジャーの捨身の犠牲で、その場を脱出したジョニーは、キャロルをつれて他に行くあてもなく、わが家に車を走らせた。家の前で車をとめたジョニーは、初めて、キャロルが銃弾をうけて死んでいることを知った。集まってきた市民と、無邪気なトニーの見つめる前で、ジョニーは、後悔と深い悲しみにくれるのだった。(現代映画配給*1時間37分)
Johnny
Carol
Roger
Guthrie
Elvira
Tony
Charlie
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