マーガレット・オブライエン
Alpha
シャーリー・テンプル成人した後のハリウッドに子役として出現したマーガレット・オブライエンの主演映画で、相手役は「キティー・フォイル」「人間喜劇」に出演したジェームズ・クレイグ、「泥中の花」「人間喜劇」に出演したマーシャ・ハントである。脚本はイソベル・レナートが書きおろし、監督は新人ロイ・ローランドで、撮影はこれも新人のロバート・サーティースが担当した。
孤児院の門前に生まれて間もない女児が捨てられた。児童心理の研究団体が、その子を科学的に育てることを引き受け、アルファと名づけ、ヴィンセント教授以下の専門家が専心彼女の養育に当たった。アルファが6歳になった時、ハーヴァード大学からプリングル教授が彼女の知能測定に派遣された。新聞記者のマイク・リーガンはプリングル教授の教え子であったため新聞社からその記事を書くことを命ぜられ、アルファに会ったが、彼女の知識の素晴らしいのに驚く。彼はお伽話や魔法の話をアルファにするが、アルファは真実の物は証明ができるだすが、世の中に魔法などはないと云って相手にしない。マイクは躍気となって魔法の存在を主張する。その夜アルファはマイクの言葉が気になって眠られず、ひそかに研究所を抜け出して新聞社にマイクを訪ねる。マイクにはナイト・クラブの歌手をしているケイティーという恋人があり、マイクはアルファをつれてナイト・クラブに行き、ケイティーと3人で楽しい一夜を過ごした。マイクはアルファを研究所へ返そうとヴィンセント教授へ電話をかけたが、研究所には風疹が発生して隔離されたので、23日アルファを預かってくれと頼まれ、止むなく彼女を自分のアパートへ連れ帰る。アルファはすっかりマイクが好きになり、却ってこれを喜ぶ。彼女は生まれて以来初めて人の心の温かさと優しさを味わったからである。その夜マイクの留守中にギャングのバッキイが押し入って来る。彼は殺人の嫌疑を受けていたが、マイクが真犯人を知っているので、マイクに犯人を連れて来るよう強要した。マイクは徹夜で犯人を探し出し、バッキイの無罪を証明してやる。アルファは研究所へ連れ戻されたが、マイク恋しさに病気になる。ケイティーはマイクがアルファを養女にしてやらないので彼に愛想をつかし、マイクもワシントンへ転任を申出て汽車に乗るが、汽車の中でアルファ可愛さに耐えかね、途中で降りて研究所へ駆けつける。すべてが幸福におさまったことはいうまでもあるまい。
Alpha
Mike_Regan
Katie_Mallory
Professor_Peter_Vincent
Professor_Pringlo
Professor_Catty
Paoky
Dr._Woolring
Rhoda_Kitterick
Mrs._Catt
Jerry
[c]キネマ旬報社