ジーン・ハーロウ
Mona
「わたし純なのよ」「爆弾の頬紅」のジーン・ハーロウと「悪夢」「影無き男(1934)」のウィリアム・パウエルが主演する映画で、オリヴァー・ジェフリーの原作を「ダンシング・レディ」のP・J・ウルフソンが脚色し、「爆弾の頬紅」「宝島(1934)」のヴィクター・フレミングが監督に当たり、「砲煙と薔薇」「私のダイナ」のジョージ・フォルシーが撮影した。助演者は「わたし純なのよ」「生活と恋愛」のフランチョット・トーンを始め、「旅客機の怪盗」のメイ・ロブソン、「死の本塁打」のテッド・ヒーリー及びナット・ベンドルトン、「空の軍隊」のロザリンド・ラッセル、「生活と恋愛」のロバート・ライト、「三日姫君」のヘンリー・スティーブンソン、「愛の隠れ家」のルイズ・ヘンリー等。
あらゆるスポーツの興行を業とするネッド・ライレーは貧しいサーカスで掘り出した踊り子モナをブロードウェイに出してやったので、彼女と彼女の祖母グラニイは日頃彼の恩義に感じていた。ネッドは内心モナに恋していたが、彼を兄か父の様に慕うモナに恋心を打ち明ける事のテレ臭さから容易にその機会を掴む事が出来なかった。その中にモナは千万長者の1人息子で何となく浮世をすねた寂しがりやのボップ・ハリスンに恋され、彼女もまた彼を憎からず思う様になった。ボップにはジョウと言う幼なじみの許婚があったが、それを振り捨てて2人はついに結婚してしまった。ボップの父はもとよりその結婚に反対し、社交界も2人をつまはじきした。煮え切らない性格のボップはジョウが他の男と結婚すると又彼女身未練漢字ついに自棄を起こして自殺した。その場所がネッドの旅館でモナもい合わせた関係上、2人は謀殺の嫌疑を受けた。ボップの死後モナは男の子を生んだが、義父の冷淡な態度を怒り、百万ドルの遺産も手当ても断って女手一本で嬰児を育てる決心をした。彼女はふたたび舞台に戻って芸で身を立て様と志したが裁判所で無罪とはなったものの未だ殺人の嫌疑を解かない世人は彼女の舞台出演には猛烈な反対運動を起こしたので興行者は恐れて彼女との契約を拒んだ。ネッドは憤然として起こって全財産を投げ出して彼女を舞台に出してやった。俄然妨害の罵声が劇場に満ちたがモナが舞台で涙を流しての弁解は観客の心を打って、怒声は拍手喝采に変わった。モナは初めて自分に対するネッドの大きな愛を認識した。
Mona
Ned_Riley
Bob_Harrison
Granny
Smiley
Blossom
Paul_Mercer
Josephine
Harrison
Louise
Dale_Every
Ralph_Watson
Gold_Dust
Man_Mouatain_Dean
Allan
Carl_Rndall
Nina_Mae_McKinney
[c]キネマ旬報社