チャールズ・ブロンソン
Arthur_Bishop
“メカニック”と呼ばれる熟練の殺し屋の孤独な世界を描く。製作はロバート・チャートフ、アーウィン・ウィンクラー、ルイス・ジョン・カルリーノ、監督は「妖精たちの森」のマイケル・ウィナー、脚本はルイス・ジョン・カルリーノ、撮影はリチャード・H・クライン、音楽はジェリー・フィールディング、編集はフレデリック・ウィルソンが各々担当。出演はチャールズ・ブロンソン、キーナン・ウィン、ジャン=マイケル・ヴィンセント、ジル・アイアランド、リンダ・リッジウェイ、フランク・デ・コヴァ、ケヴィン・オニールなど。
ロサンゼルスのある安ホテルの1室で、向かいのアパートを凝視する男があった。やがて夜が白々と明ける頃、そのアパートは大爆発を起こした。男はアーサー・ビショップ(チャールズ・ブロンソン)、ある組織に雇われている殺し屋なのだ。殺しを科学と心得、危険で難解なものへのあくなき探究と、なしとげた時の満足感。素早く、完璧に芸術的な情熱をもって行なう正確無比な天職。彼はメカニックと呼ばれていた。翌日、家には次の指令が届いていた。分厚い封筒の中には犠牲者の完全な資料が入っていた。その犠牲者は、死んだ父の友人で、組織の1員でもあるハリー・マッケンナ(キーナン・ウィン)だった。ハリーは事故死と処理され、その葬式でアーサーは彼の息子スティーヴ(ジャン=マイケル・ヴィンセント)と会った。職業上、アーサーは決して人を近づけなかったが、若くて向こうみずなこの青年に不思議な親近感を覚えた。その頃アーサーは時々めまいに襲われるようになり、医者から極度の緊張が原因だといわれていたため、スティーヴを助手として使おうと考えた。射撃、ハンドボール、曲乗り飛行、スティーヴは着々と殺し屋に変貌していった。やがて次の殺人指令が届いた。麻薬密売の3人の若者を殺害せよ、という。この殺しにアーサーは無断でスティーヴに手伝わせたため、激しく叱責された。次の命令が下り、アーサーはコールガール(ジル・アイアランド)のもとで一瞬の休息をむさぼった。今度はイタリアでの暗殺だった。なぜかアーサーは気が進まなかったが、スティーヴに連絡しようと彼の邸を訪れた。そして彼の机の中に、アーサー・ビッショップの暗殺指令を発見した。今や彼自身が犠牲者の立場に立ったのだ。スティーヴがどうでるか、死という名のゲームが開始された。夜明け前、アーサーとスティーヴは岬に停泊するヨットへアクアラングで泳ぎつき獲物を求めた。が、船の中には敵の姿は無かった。とっさにアーサーは事態が読めた。暗殺指令自体が罠だったのだ。2人は時限爆弾を仕掛けて車を飛び降りた。窮地を切り抜け、もはやナポリに用はない。ホテルを引き払う時スティーヴが陽気に声をかけアーサーの愛飲するワインで2人は乾杯した。グラスをあけながらアーサーは、スティーヴがもはや1人前の殺し屋に成長したと感じた。が、その瞬間、アーサーは倒れた。スティーヴが組織から命令されたアーサー暗殺計画を遂行するために、グラスに毒を塗っておいたのだ。アーサーの意識は次第に遠のいていった。
Arthur_Bishop
Harry_Mckenna
Steve_Mckenna
The Prostitute
Louise
Syndicate_Head
Cam
Bathtub Girl
監督
脚本、製作
製作
製作
撮影
音楽
編集
字幕
[c]キネマ旬報社