メアリー・ブライアン
Muriel
「月の宮殿」「ビール万歳」のメアリー・ブライアンと「空飛ぶ悪魔」「キング・コング(1933)」のブルース・キャボットが出演する映画で、キャセリン・スコラとドリス・マロイが共同執筆した原作を「突進大飛行船」のアルバート・デモンドが脚色し、「消えゆく国境」のフィリップ・E・ローゼンが監督にあたり「恩讐」のベンジャミン・H・クラインが撮影した。助演者は「晩餐八時」のグラント・ミッチャル、「監視装甲車」のハリー・ウッヅ、「新世紀」のブラッド・ペイジ、「独裁大統領」のクレア・デュプレイその他である。
ニューヨーク警視の鑑識課長ジョー・マーテルは、その鋭い観察眼と記憶の明確をもって聞こえた名警察官である。ところが彼の息子のボッブは人もあろうにギャングの頭目ロッシの妹ミューリエルと相愛の仲である。2人はお互いの困難な立場を充分了解しながらも万難を排しても結婚する決心があった。そして遂に駆け落ちをして秘かに結婚をしてしまおうとしてるところを、女中からことの次第を聞いて駆け付けたロッシに妨げられてしまった。ギャング仲間のスリックは自分が頭目になるために手先を使ってロッシを襲わせ殺害させたが、折からミューリエルの件でロッシの事務所を訪れたボッブに、ロッシ殺しの嫌疑がかかり、彼は下手人として検挙される。息子が犯人ではないと信ずるマーテルは、ボッブが殺人現場に来た時に一瞥した男の人相から判断して、犯罪人名簿上の類似した容貌に基づいて1枚の総合写真を作製し、これを法廷に提出して無実の罪で罰されようとするボッブを救った。新犯人はこの写真によってロッシに恨みを抱いていた女中アンジェラと判明、スリックも同罪となった。かくてボッブとミューリエルは天下晴れて結婚した。
Muriel
Bob_Martel
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