ルース・チャッタートン
Fay_Kilkerry
「愛する権利(1930)」「夫無き妻」と同じくルース・チャッタートン主演映画で、劇作家ジョン・ヴァン・ドルーテンが書き下ろしの原作に基づいて「街の紳士」のイヴ・アンセルが脚色し、「赤新聞」「トム・ソーヤーの冒険(1930)」のチャールズ・ラングが撮影した。助演者は「市街」「愛する権利(1930)」のポール・ルーカス、「雷親爺」「戦争と貞操」のポール・カヴァナー、「キック・イン」「夫無き妻」のジュリエット・コンプトン、舞台俳優のドナルド・クック「噂の姫君」のエミリー・フィッツローイその他である。
テリー・ヒューストンは妹のフェイを連れて両親が亡くなるとすぐに米国をあとにロンドンに居を移した。彼らは巨万の財産の持ち主だった。フェイはロンドンでも1番評判のよい社交界の人気者ロナルド・キルケリーと結婚した。それにはテリーの妻ジェマが一方ならぬ骨折りをしたのであった。ところが結婚後間もなくフェイは夫が兄嫁ジェマと恋仲であることを知った。しかし一園にジェマを愛している兄に事実を知らせると自殺もしかねないことを恐れたフェイは離婚するわけにはいかなかった。しかもロナルドが影での不倫行為を行って英国一の典型的紳士と称賛されているのに憤慨したフェイはワザと大業に乱交を始めた。そして夏フランスの片田舎で画家のカール・ハイドゥンと知り合いとなった。カールはロンドンで個人展覧会を開き、フェイと恋に陥った。彼女は自分の懊悩と乱交の原因をうちあけたが、ドナルドの相手の女の名だけは知らせなかった。彼女を救う決心をしたカールは事情をテリーに話したがテリーはしんじないので証拠を手に入れて来ると約して別れた。そして偶然Gという女がロナルドに合いびきの打ち合せをした手紙を手に入れ、それをテリーに郵送する心算であるとフェイに知らせた。それでは今までの苦心が水泡に帰すので、夜霧をおかして彼女はカールのアトリエを訪れ、Gというのはジェマであることを告げた。カールは初めて彼女の悩みに深く同情した。その同じ夜ロナルドとジェマの自動車は転覆し、ロナルドは惨死してしまった。奇蹟的に助かったジェマは現場にハンドバックを遺留したので、テリーに疑われた。フェイはテリーを助けるために自分が夫と喧嘩してカールのもとへいったのでジェマは夫に加勢を頼まれて一緒に自分を迎えに来る途中惨事が怒ったのだと嘘を吐いて兄の疑惑を解いてやった。世は断固としてフェイと誹ったが、彼女は自分の心中を知るカールの腕に抱かれて幸福を感ずるのであった。
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